長期の母乳のみ育児は逆効果?
子どものアレルギー予防で
【ロンドン=共同】生後6カ月までの赤ちゃんに対する母乳育児は、ぜんそくや
アトピー性皮膚炎などのアレルギー予防に効果があるとされるが、それ以上長期にわたると
逆効果になる傾向のあることがフィンランドの専門病院の研究で分かった。
3日付の英科学誌ニューサイエンティストが伝えた。
同誌によると、ヘルシンキの病院が新生児の母親200人に、できる限り長く
母乳育児を継続するよう依頼。母乳を与えた期間と子どものアレルギーとの
関連性を20年間にわたり調査した。
その結果、生後9カ月以上母乳だけを与えられた子どもはアレルギーを持つ
傾向が高いことが判明。アレルギーの家系の子どもを5歳の時点で比較すると、
9カ月以上母乳で育った子どもの56%がアレルギーを持っていたのに対し、
2−6カ月間母乳育児された子どもは20%にとどまった。
同病院のスタッフはさらに研究が必要だとする一方、「人間の免疫システムにとって、
外部の抗原と出合う最適なタイミングがあるとの仮説が立てられるのではないか」としている。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20060805/mng_____sya_____003.shtml