埼玉県ふじみ野市営プールで戸丸瑛梨香ちゃん(7)が吸水口に吸い込まれ死亡した事故で、
プールの管理を委託されていたビルメンテナンス会社「太陽管財」(さいたま市北区)が、
プールに社員を派遣せず、監視員の募集や教育も下請けに丸投げしていたことが明らかになった。
ふじみ野市との委託契約約款では、下請けへの再委託には市の承諾が必要だが、
同社は市に申請していなかった。
1日会見した斉藤敏雄社長(37)によると、92年に初めて同市とプールの業務委託契約を結び、
契約が取れた年は、さいたま市見沼区の業者に再委託していた。
太陽管財が作った「安全管理マニュアル」を下請け業者が修正して使用。
そこから派遣された現場責任者がマニュアルを持ち、内容は口頭でプールの監視員に伝えていたという。
事故は、針金だけで固定された吸水口のふたが外れて発生したが、
斉藤社長は「さく(ふた)が外れる想定はしていなかった。
今回のケースに関する緊急対応マニュアルはなかった」と話した。
一方、ふじみ野市もこの日記者会見し、1日午後2時半ごろ斉藤社長から教育次長に電話があり、
初めて業務の再委託を聞かされたという。北村政夫助役は「太陽管財から再委託の届け出はなかった。
契約約款に明らかに違反しており、大変遺憾。至急調査したい」と述べた。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060802k0000m040123000c.html