鈴鹿8耐、F.C.C TSR ZIP―FM(伊藤真一、辻村猛組、ホンダ)が優勝
◆オートバイ 鈴鹿8時間耐久ロードレース決勝(30日、三重・鈴鹿サーキット) 伊藤・辻村組、悲願のV!
ポールポジションからスタートしたF.C.C TSR ZIP―FM(伊藤真一、辻村猛組、ホンダ)が214周を走破し優勝した。
伊藤は1998年(ペアライダーは宇川徹)以来8年ぶり3回目、辻村は初優勝。
かつてモトGPにも参戦したプライベーターの雄・TSRは1990年の初参戦以来、17年目で初の8耐制覇。ホンダ勢は通算10連覇となった。
フィニッシュラインを通過した辻村が、両手を力強く握りしめた。ポール・トゥ・ウインの完勝。
「夢みたい。本当かな。実感がない」伊藤は夢心地だった。
同じホンダ勢ながら打倒ホンダ・ワークス(メーカー直属)を掲げるTSRだが、転倒、ピット作業ミスなどが相次ぎ、厚い壁に阻まれてきた。
そして5月の8耐前哨戦、鈴鹿300キロでも、残り2周で何とガス欠によりリタイア。「やめてやろうと思った」(辻村)というほど雰囲気は悪くなった。
しかしスタッフ、ライダーが何度も話し合い、8耐ではチーム全体が勝利だけを考える戦う集団になった。
「鈴鹿300キロがあったから8耐に勝てた」と辻村。
「世界GPと同じぐらいの重要性を持って8耐をやっているワークスに勝つのは大変なんです」
とかつてホンダ・ワークスのトップに君臨した39歳の伊藤。
強大な相手を倒し、2人とも心からの笑顔を見せた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/etc/news/20060731-OHT1T00060.htm