黒田勝弘のソウルの風 第34回 「北の脅威」より「独島防衛」で韓国の仮想敵国は今や「日本」
近年、韓国社会の安保観に微妙な変化が見られる。まず北朝鮮に対する軍事的な
脅威感、つまり「北の脅威」は、1980年代後半からのいわゆる民主化と、金大中政権
(1998-2003年)以降の対北宥和策「太陽政策」によって、大幅に後退してしまった。
その背景には韓国の経済力増大と、逆に北朝鮮の”飢餓情報”などで北朝鮮をバカにし、
軽く考えるようになったということもある。したがって韓国国民にとって北朝鮮は、もはや
安保上の関心の対象ではなくなったというわけだ、ところがその北朝鮮に代わって日本が
安保上の関心になりつつある。
「北の脅威」に代わる「南の脅威」だ。その象徴が「独島」に対する異常な関心である。
韓国国民はマスコミや政府によって「北がいつかまた攻めてくる!」ではなく、「日本が
独島を奪いに攻めてくる!」とマインドコントロールされつつある。
たとえば、この4月や7月の竹島・独島周辺での海洋調査をめぐる日韓摩擦では、今にも
武力衝突が起きるかのような興奮状態だった。韓国国民の安保観は北から南に方向
転換しているのだ。
そういえば韓国ではこれまで、クリスマスとか新年ともなると、「国の安全を守って最前線
でガンバる国軍将兵」といって、南北軍事境界線をパトロールする姿や、西海岸沖の
海軍警備艇の雄志がマスコミによく登場したものだ。
ところが近年、その風景が「独島」に変わった。マスコミは、南北休戦ラインで北に備える
将兵に代わって、日本海の「独島」で、南の方をキッと見すえる武装警備隊の姿を好んで
伝える。学校教育でも、子どもたちが書かされる慰問と激励の作文は、「休戦ラインの
国軍のおじさんたち」ではなく、「独島の警備隊のおじさんたち」がテーマになっているという。
【韓国】「日本が独島を奪いに攻めてくる!」マインドコントロールされつつある国民…今や仮想敵国は北より日本〜黒田勝弘★2[7/27]
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