性は隠す事じゃない 堀口 雅子さん(76) 産婦人科医
「この時期が一番忙しいんです」。いろんな誘惑が子どもたちを待つ夏休み前は
週二−三回、診療の合間を縫って小中学校や高校を講演に回る。思春期の
体の仕組みや避妊の方法、性感染症の恐ろしさなどを柔らかく話す。
「それでも夏休み後も忙しいのよ。『妊娠しちゃった』と駆け込んできたり」
産婦人科医として四十年以上の知識や経験を生かし、心、体の両面から
女性を支えるための診療やカウンセリングを続けている。約十年になる
主婦会館(千代田区六番町)のクリニック・からだと心の診療室のほか、
銀座、渋谷のクリニックにも勤務。十代の女の子からキャリアウーマン、
更年期の女性まで、すべての世代の女性の健康に心を砕く。
幼いころ病弱だったこともあり、医師にあこがれた。だが「女が医師なんて無理」
と言われ、薬学の道に。東京大薬学科でホルモン研究を選んだのも、
分析化学が女性向きとされたからだ。
だが、やっぱり医者になりたいと一念発起。東京理科大で二年修了後、
群馬大医学部に進んだ。卒業後は、母校・東大の医局に勤務し、
三十八歳で結婚、子どもが生まれると、保育環境が整っていた
虎の門病院へ移った。日々の診療で患者と接し「体だけでなく、
心のケアも大事なんだと思うようになった」という。
(後略)
ソース
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20060723/lcl_____tko_____002.shtml