北朝鮮がミサイルを撃ってくる前に、発射基地を攻撃して破壊する。
そのための先制攻撃能力を日本も持ってはどうか。そう言わんばかり
の発言が主要閣僚らから相次いでいる。
麻生外相は9日のテレビで「被害を受けるまで何もしないわけにはい
かない」と語り、10日の記者会見では安倍官房長官が「今後、そうい
う能力を持つべきかどうか、議論を深めていく必要がある」との考えを
示した。
核問題を何とか外交で解決しようと国際社会が努力している最中
に、「訓練」と称して7発ものミサイルを発射したのは無責任きわまりな
い挑発である。
いつか、本物の弾頭を載せて日本に撃つかもしれない。そんな漠と
した不安を抱かせる事件だった。すべてのミサイルを撃ち落とすのは
難しい。国民の命を守るには先制攻撃もやむを得ないのではないか、
という問題提起なのだろう。asahi.com
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