男はどこへ行く? フランス編
フランスの総合誌ヌーベル・オブセルヴァトュールで、現代の男性に関して9ページにわたる特集が組まれました。
昔の男性は、初体験のために玄人にお金を支払ったが、現代の24歳以下の男性でそうしたのは0%だった。
性戦争の最前線に立つヒーローは誰なのか? 妻を喜ばすために子育てに協力しながらも、
男としてのアイデンティティーを見失ってしまっているベビーブーマーたちか? 女性革命の勇ましい戦いから25年以上たった今、フランスの男性はどこにいるのだろう?
政治における男女平等に関して、フランスはヨーロッパで最下位である。
ベッドでは男女平等になっても、政治では男性中心なのだろうか。「そんなことはない」と世論調査のディレクターは言う。
「男性たちは、女性が権力を持つことに賛成している。それどころか、必要としているのだ。あらゆる調査結果がそれを証明している」
議員の間では、フェミニストは全く適当だと考えられている。では、なぜ選挙区で進出が阻止されているのか。
「ブレーキをかけているのは、男性エリートたちだけだ」とある人は語る。「簡単に言うと、エリートたちは自分の地位を守ろうとしているのだ」
ビジネスと同様、政治の世界でも、中年の権力者(オヤジ)たちが、自分の特権にしがみついている。
オヤジたちは、自分の未来が明るく広がっていることを、人口統計からわかっている。史上はじめて、年齢のピラミッドは崩れた。
子供は少なくなり、高齢者が増える。中年だが、まだ若い男性の数は増え続けている。
このような世代の交錯と競争は、これまで経験したことがない。「オヤジは性産業に進出しはじめた」とある人口統計学者は言う。
「彼らは、不安定な状況にいる若い女性に興味を持ち始めている。ある程度の年齢に達した裕福な男性が有利という、男性における性の不平等が目立っている」
映画「アパルトマン」に出演したヴァンサン・カセルはこう分析する。「自分の役が典型的な男であることに僕は興味を持った。
2時間以内に3人の女性を愛し、自分が世界の中心だと思い込んでいる無責任でエゴイストな若者。彼はひとりで突っ走るんだ」
男性の評価は、つねに決まっているとは限らない。今日は昨日ではない。男性は、自分たちが負けたと感じている。
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