カン、カン、カン…。週末の午後、ラッシュ時でもないのに踏切がなかなか開かない。
3分、10分、20分。待てど暮らせど電車は通過しない。車は大渋滞し、バス乗り場は
みるみる長蛇の列となった。
▼「ジンシン事故ですってよ」という通りがかりの主婦の口コミ情報でやっと事態をの
み込めたが、鉄道会社が飛び込み自殺を「人身事故」とあたかも偶発的な事故のよう
に呼ぶようになってもう何年がたつだろうか。
▼確かに電車が遅れたうえに「飛び込み自殺のため…」とアナウンスされれば、乗客
の気分はめいる。だが、人身事故という無機質な言い方が、運転士や乗客、沿線住民
ら他人も巻き込む悲劇的な自死をオブラートに包み、見たくない事柄から人々の目を
そらすことに手を貸してはいないか。
省略
▼話を冒頭の「事故」に戻すと、駅のホームから飛び込んだのは27歳の青年だった。
その死によって1時間以上電車がストップし、約1万7000人が足止めをくった。なのに、
小紙を含めほとんどの新聞は社会面でとりあげなかった。あまりに日常茶飯事化してい
る自殺にわれわれの感覚もマヒしていないか。大いに反省したい。
http://www.sankei.co.jp/news/column.htm http://news20.2ch.net/test/read.cgi/news/1149604984/445 依頼主のコメント グモで統一すればよくね?