ソマリア:イスラム原理主義勢力が首都制圧の情報
【ヨハネスブルク白戸圭一】ソマリアからの報道によると、
イスラム法の施行を目指すイスラム原理主義勢力指導者が5日、
地元ラジオを通じて首都モガディシオの制圧を宣言した。
ソマリア暫定政府のゲディ首相は同勢力との対話を始めるとしており、
15年にわたって無政府状態が続くソマリアの新国家建設を巡り、
イスラム原理主義勢力の発言力が強まりそうだ。
英BBC放送によると、イスラム原理主義勢力「イスラム法廷」の
指導者シェイク・アーメッド氏はラジオで「軍閥によるモガディシオ支配は終わった」と宣言した。
敵対してきた武装勢力指導者4人は首都から逃走したという。
武装勢力の分割支配が続くソマリアでは04年10月に隣国ケニアで暫定政府が樹立され、
モガディシオ入りを狙ってきたが、首都の利権喪失を嫌う武装勢力の抵抗に遭ってきた。
昨年初めごろからイスラム法の導入を掲げる「イスラム法廷」が台頭した。
首都を分割支配する武装勢力側は「平和復興と対テロ連合」と称する連合体を組織。
今年2月以降は両勢力が首都の支配を巡って戦闘を繰り返してきた。
戦闘では300人以上が死亡、1700人以上が負傷した。
武装勢力側は「イスラム法廷」が「国際テロ組織アルカイダに関係する」と
非難している。米政府が武装勢力側を支援してきたとの情報もある。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20060606k0000m030114000c.html