1 名前:焼きタラコφ ★ [] 投稿日:2006/06/01(木) 04:47:00 ID:???0 ? ★新レス★
約5500万年前の北極の海面温度は23度もあり、亜熱帯レベルの暖かさだったが、約4500万年
前から氷におおわれ始めた――北極の激しい気候変動の歴史が、日米が始めた研究プロジェクト
「統合国際深海掘削計画(IODP)」の調査によって明らかになった。
1日発行の英科学誌ネイチャーに発表する。
IODPの参加国は現在、20カ国。調査グループは、04年夏、北極海のロモノソフ海嶺(かいれい)
と呼ばれる海底山脈を掘削、地下430メートルまでの堆積(たいせき)物を採取した。北極周辺は
海氷が動き、船の位置を固定することが難しかった。「掘削船のほかに2隻の砕氷船を使い、
初の北極海の調査掘削に成功した」と参加した北海道大学の山本正伸・助教授(古海洋学)。
約5500万年前は大気中の二酸化炭素濃度が上がり、温暖だったことが知られていた。グループ
は、微生物がつくる有機物が、温度によって変化することに注目。堆積物を詳細に解析し、海面温度
は23度だったと推定した。現在の0度以下の海面より20度以上も上回っていたことになる。
約4900万年前には淡水で生きる浮草が北極海をおおっていたこともわかった。亜熱帯の暖かさ
から気温が下がり、現在の氷の時代が始まるタイミングは、氷が運んだと思われる石が見つかった
約4500万年前と推定された。これまで見つかっていた証拠より約3500万年もさかのぼる結果だった。
氷は太陽光を海水より多く反射し、地球全体の気候に影響を与える。氷がない時代の様子を知るこ
とは、「温暖化の将来予測にも役立つ」と調査に参加した高橋孝三・九州大学教授(古環境学)は言う。
http://www.asahi.com/national/update/0601/TKY200605310487.html