http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060525-00000013-mai-soci 激しく噴煙を上げる海底火山の撮影に、海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)と
米海洋大気局(NOAA)などが初めて成功した。岩石も採取し、これらの分析から
マグマができる過程の解明に役立つと期待される。25日付の英科学誌ネイチャーに掲載される。
この海底火山は、太平洋のマリアナ諸島のロタ島北西60キロに位置する「NWロタ―1」。
伊豆諸島からマリアナ諸島は、約2800キロにわたり海底でつながっており、
活発な活動をしている海底火山が多い。 NOAAはマリアナ海域の調査で、
04年3〜4月、「NWロタ―1」の噴火を確認。05年10月、同機構の海洋調査船
「なつしま」とケーブルで接続されたテレビカメラ搭載の無人探査機「ハイパードルフィン」が、
水深533メートルの噴火口に約3メートルまで近づき撮影した。
直径約15メートルの噴火口からは白い噴煙のほか、火山灰や数センチの岩石が噴き上がり、
火砕流が火山の斜面を流れていた。海底火山が噴火すると海面が変色し、
付近の立ち入りが制限される。今回の噴火は水深が深く高い水圧で噴煙が抑えられていたため、
海面が変色せず撮影できたという。【下桐実雅子】