米南部テキサス州が、州内の小学生を対象に2月に実施した一斉学力テストで、昨夏の大型ハリケーン
「カトリーナ」で被災し、州に逃れて、避難生活を送る生徒の成績がその他の生徒と比べ、低水準だった結果が出た。
多数の落第者が生まれ、州教育財政のひっ迫を招きかねないとの懸念も出ている。
3年生および5年生を対象にした「学力査定テスト」で、児童の読解力と数学の能力を判定した。
ハリケーンの最大の被災地となったルイジアナ州ニューオーリンズ市などからの3万8000人の
避難児童も受験したが、合格率はおしなべて全体の比率より低く、2000人が不合格になったという。
小学3年の場合、被災生徒の58%が読解力で合格点を得たが、全体の89%には達しなかった。
5年生の場合は、46%対80%となっている。不合格者は進級することができない。
避難生徒の成績不振の原因について、慣れない土地での暮らしからくるストレスに加え
、ニューオーリンズ市によるクラス振り分けなどでの対応のまずさも挙げられている。
ハリケーンで学習記録などが紛失、生徒が違う学年に編入した例さえあるという。
テキサス州政府は、ハリケーン襲来以降、計50万人の避難民を受け入れており、居住施設、
健康管理などで既に多額の出費を強いられている。
避難生徒の教育費として3億500万ドル(約409億円)を今年度予算として計上している
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200603280017.html