【Youは】北海道新幹線「北斗駅」に異議アリ【Shock】
北海道新幹線の新駅の名称を、建設地の北斗市の海老沢順三市長が「北斗駅とすべきだ」と発言したことが波紋を呼んでいる。
新駅の名称は仮称とはいえ、「新函館駅」が定着しており、函館市側は猛反発。同市議会では14日の予算特別委員会で、阿部善一氏(民主・市民ネット)が「新幹線は函館市が何十年もお金と労力をつぎ込んだ陳情の成果だ」と主張、
市の工藤寿樹企画部長は「本州からの乗客の多くが函館を目的に利用する。函館の名称は外せない」と答えた。
新函館駅という名称は98年2月、日本鉄道建設公団(現在の鉄道建設・運輸施設整備支援機構)が青森―札幌間の概略ルートを公表した際、公的に初めて使われた。
工事実施計画や公式パンフレットなどで多用され、認知度は高い。
駅の建設場所は旧大野町だったが、今年2月に上磯町と対等合併し、市に昇格した。
海老沢市長(旧上磯町長)は6日の就任記者会見で「行政区域外の函館を使うのは問題。修正すべきだ」との見解を示し、「北斗駅」を提起した。
函館市は人口30万の中核市で、夜景やイカを目当てに観光客が年間500万人以上訪れる。一方の北斗市は人口5万人で、知名度では分が悪い。
函館の歴史に詳しい北原善通・市議会副議長は「1869年に箱館から函館になり、1922年に市制を敷いた。今できたばかりの北斗市とは知名度も歴史の重みも違う」と主張する。
一方、北斗市一本木(旧大野町)の農産物宅配業、高坂重勝さん(34)は「北斗駅となっても、函館のすぐ近くにあるのだから観光客も北斗の名前を覚えていくと思う」と、
北斗市の知名度アップにつながるとの見方を示す。
JR北海道の小池明夫社長は8日の記者会見で「正式な駅名は、運営主体の当社が開業の1年前をメドに決めることになるが、今のところは白紙。
北斗市などからは申し入れもない」と語った。具体的な駅名は「道や地元自治体の意見も聞きながら、わかりやすさ、親しみやすさも考えて決めたい」としている。【安味伸一、斎藤誠】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060315-00000052-mailo-hok