鳥インフルエンザで鶏肉の消費が落ち込んだフランスで、売れ残った肉を
学校給食や病院の食事、ホームレス救援食に使う動きが出てきた。国をあげ
て在庫を減らし、欧州一の生産量を誇る業界を支えようというわけだ。
口火を切ったのは与党幹部のラフィヌール国民議会議員。町長を務める仏
西部アブリレで今後3カ月、学校給食や職員食堂の鶏肉献立を5割増しにす
ることを決め、他の首長も続くよう訴えた。
同議員はホームレス救援食堂で鶏肉を多用することも提案。ビュスロ農相は
「とても良いアイデアだ」と応じた。
大手給食業者の全国組織SNRCも2日、約30社の加盟企業に対し、鶏肉や
卵をメニューから外さないよう求めた。
逆の動きもある。パリ近郊のグロレでは、町内4小学校の給食(計600人分)か
ら鶏肉を外した。「多くの父母からの要望」(町長)だが、鶏肉の大産地からは「時
局をわきまえない不当な決定」(南部ミディ・ピレネー地方)と怒りの声が上がって
いる。
http://www.asahi.com/international/update/0306/002.html