トリノ冬季五輪で荒川静香選手(24)=プリンスホテル、宮城・東北高―早大出=が金メダルを
獲得したことで、フィギュアスケートが脚光を浴びる中、荒川選手を育てた宮城県では、
皮肉なことに練習環境の悪化が深刻になっている。「第2、第3の荒川」を目指す子どもたちの夢が
一層膨らむ一方、スケート場不足に加え、指導者、選手の流出も始まりつつあり、
金メダリスト誕生の陰で関係者の悩みは深い。
1998年長野五輪に出場した荒川ら4選手が育った仙台市泉区の民間リンクは04年末、
経営難で閉鎖された。仙台圏に現在あるリンクは2カ所。宮城県大和町のウェルサンピアみやぎ泉は
冬季のみの営業で、通年営業は青葉区の勝山スケーティングクラブしかない。
リンクでは一般営業時間のジャンプは禁止されており、選手が本格的に練習するのは
貸し切り時間に限られる。フィギュア、アイスホッケー、ショートトラックと、各種目の練習時間が
集中するため、昨年のオフシーズンは、多くの選手が他県への遠征を強いられた。
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http://www.kahoku.co.jp/news/2006/02/20060226t13023.htm