WHO警告「すべての国に危険」
【ジュネーブ=渡辺覚】世界保健機関(WHO)は強毒性のH5N1型鳥インフルエンザの
感染がナイジェリアで確認され、アジアに端を発した同インフルエンザがその後、
中東、ロシア、欧州に波及し、ついには被害拡大の懸念されるアフリカ大陸に到達したことに危機感を募らせている。
李鍾郁WHO事務局長は9日、異例の声明を発表し、「すべての国に危険があり、
すべての国が対策を講じる必要がある。
ナイジェリアだけでなく近隣諸国への感染拡大が懸念される」と強い警告を発した。
これはナイジェリアで既に感染が拡大しているためだ。WHOは確認していないが、
AFP通信によると、8日に感染が確認された同国北部カドゥナ州ジャジ村の養鶏場に続き、
ほかの2州3か所の養鶏場でも感染が見つかった。
しかも同国当局の対応の鈍さが懸念に輪をかける。
ジャジ村ではこの1か月間に約20万羽の鳥が死んだとされるが、検査開始は1月中旬と出遅れた。
ようやく感染が確認されたが、この間、病死したニワトリがヤミ取引で盛んに売買されたという。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20060211ik02.htm