中国政府「民間企業の8割が労働者の人権を侵害している」・・・休日は1日/月
欧州連合(EU)が中国との最大の貿易相手になる勢いをみせる中で、安価な中国製品の
製造現場の劣悪さが報告され、英小売企業に衝撃を与えている。輸入業者の立場からも、
過酷な長時間労働やきわめて安い給与といった労働環境に改善を求めるべきだとの声も
出始めた。生産者の保護を目指す「フェアトレード」精神の旺盛な英国だけに波紋を広げそうだ。
英小売チェーンの「マークス・アンド・スペンサー」や、スウェーデンの家具小売チェーン「IKEA」
などの小売大手企業が委託した中国の民間製造業の現場調査結果がまとまり、欧州市場に
大量に流れ込んできている中国製の繊維製品や玩具、家電製品などの製造実態が明らかになった。
英紙インディペンデントが報じた調査結果によると、中国の民間の製造工場では労働時間は
一日あたり14時間で、休みは月1日、月給は50ポンド(約1万円)以下と判明した。これは
国際労働機関(ILO)の基準に違反しているだけでなく、中国の法律にも違反しているという。
中国政府も民間企業の8割が労働者の人権を侵害していると認めたともいう。とくに南部の
保税区では労働者の安全基準に満たず、作業中の事故死は英国の少なくとも12倍で一日に
13人が作業中に重傷を負っていると同紙は伝えた。
http://www.business-i.jp/news/world-page/news/200601180001a.nwc