奈良県高取町の市尾墓山古墳(国史跡、6世紀前半)から、鳥の形をした木製品が出土したと、同町教委が24日発表した。
胴体と翼の二つの木片を組み合わせ、葬送儀礼用として作られた「木の埴輪(はにわ)」の胴体部分とみられる。
町教委は「鳥の優美な形がそのまま残っている。ワシやタカなどの猛禽(もうきん)類ではないか」としている。
胴体部分がほぼ完全な形で見つかった例は、石見遺跡、四条遺跡(いずれも奈良県)に次いで3カ所目。
出土した木製品はコウヤマキの木でできており、頭、胴体、尾羽が表現されている。
長さは110センチあり、胴の幅27センチ、尾羽の幅40センチで、尾羽の部分が大きい。
翼の部分は見つからなかったが、木製品の下面には翼をはめ込む約30センチ幅のくぼみがある。
この木製品が見つかった周辺からは、棒も3本出土した。棒を支柱にして、古墳の周囲に突き立てたとみられる。
http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20051124/K2005112400701.html