熱帯イソギンチャク北上、和歌山で確認…温暖化影響?
国内では沖縄以南の熱帯海域にしか生息しないとされてきた「フサヘリイソギンチャク」が、
和歌山県串本町沿岸で初めて確認された。
地球温暖化で水温が上昇、分布エリアが広がっているとみられる。研究者らは「環境破壊により、
生態系が崩れつつあることを警鐘する典型的な事例」と注目している。
水深約3メートルの岩礁で昨年末、「串本海中公園センター」の職員が採集。
直径3〜6センチでイボ状の触手があり、口の周りが赤みがかっている。紅海や、
豪州・グレートバリアリーフなどに生息。国内では1974年、沖縄で初めて確認された。
串本町沿岸は十数年前より、冬場の平均水温が1〜2度上昇。奄美大島以南に生息する
二枚貝・ヒレシャコガイや熱帯性のリュウモン・サザナミサンゴなども相次いで確認されている。
同センターの内田紘臣館長は「今後も海水温が上昇し続けると、
海中の景観が一変することもあり得る」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050411-00000508-yom-soci