財務省、日本国債売り込みへ101年ぶりの海外説明会
「本来ならトリプルA格がふさわしい」――財務省は18日ロンドンの金融街シティーで開催した機関投資家向け説明会で日本国債への信認を訴えた。
政府が海外まで出向いて日本国債を売り込むのは1904年に当時の高橋是清日銀副総裁が、日露戦争の戦費調達のため英国を訪問して以来101年ぶりという。
説明会には金融機関や年金、欧州諸国の中央銀行の運用担当者ら140人が集まった。
「日本国債は国内で安定消化されており、100年前のような危機にあるわけではない」というのが財務省の立場。
ただ国債残高のうち海外投資家の保有割合は4%にとどまる。米国債や独連邦債の40%はもちろん英仏国債の10―20%をも大きく下回る。
説明会では「仮に円高が進んだ場合に、日本国債を保有していればヘッジ効果が見込める」などと日本国債に投資する利点を指南。
巨額財政赤字を理由とした低格付けを懸念する投資家に対しては、今後の赤字削減策や潤沢な外貨準備の存在を説明した。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20050119AT2M1900519012005.html