明倫中マット死控訴審 「死因は他殺と推定」、新たな鑑定書を提出
「遊んでいただけだ」と「やった子どもたち」を弁護する近所の主婦は、有平君の死を
「飼っていた虫をうっかり死なせたようなものだ」 と言う。
「人間の死に重みを感じていない」と記者たちに言われて、彼女は憤懣やるかたない。
筆者はよく地元の人から、「せっかくおさまってきたのを、ほじくりかえすな」と言われた。
だが「裏切り者」に対する憎悪はもっと激しい。明倫中のある父兄が事件に関して正義派的な発言をした。
すると、その妻が学校関係の母親の集まりで執拗な嫌がらせや集団シカトをされた。
彼女は、精神的なショックで耳が聞こえなくなってしまった。
(1995年 『季刊 人間と教育』第7号、労働旬報社: p.70−82より)