ヒ素検出:旧日本軍の毒ガスが原因か 茨城県神栖町の井戸水
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030415k0000m040122000c.html 茨城県神栖町木崎の井戸水から環境基準の約450倍に当たるヒ素が検出された
問題で、同県は14日、旧日本軍が製造していた毒ガスに使われた有機ヒ素化合物
も検出されたことを明らかにした。木崎地区の近くには旧海軍の研究所があり、県
は、戦後に遺棄された毒ガスによる汚染の可能性もあるとみて分析を進めている。
県によると、検出された有機ヒ素化合物は自然界に存在せず、旧日本軍が毒ガス
の「くしゃみ剤」に使った「ジフェニルシアノアルシン」が分解されてできたとみ
られる。くしゃみ剤は致死性は低いが、目や粘膜を刺激して頭痛やせき、くしゃみ
などを引き起こし、敵の戦闘能力を一時的に低下させるために製造された。県は住
民の症状をさらに詳しく調べるとともに、周辺の土壌調査を実施して健康被害の原
因解明を進める方針。