1度だけ着信音を鳴らして電話を切り、相手の携帯電話に着信記録を残す「ワン切り」と呼ばれ
る手法で、わいせつな音声サービスを提供したとして、警視庁は19日、サービス提供会社「イー
トレンドシステムズ」(本社・東京)を摘発し、同社社長田中正美容疑者(26)=東京都新宿区
西新宿7丁目=ら3人をわいせつ物公然陳列容疑で逮捕したと発表した。「ワン切り」業者の
摘発は全国初。昨年6月以降、数万人から数億円を売り上げていたとみている。
保安課の調べでは、3人は機械を使って不特定多数の携帯電話をワンコールし、電話に残さ
れた着信履歴をもとに電話をかけてきた客5人に、わいせつな音声を録音したテープを聞かせ
た疑い。ほかにも、メール機能付き携帯電話に「迷惑メール」を送りつけ、電話をかけさせていた。
テープは最初の5分間がシステム説明で、その後、1分間のサービス提供につき、100円を
課金していた。サービスを受けた客には機械が再び、自動的に電話をかけ直し、録音テープで
料金の振込先を知らせたり、支払いの督促をしたりしていた。さらに、アルバイト社員が電話をか
けて「裁判所に訴える。延滞料3万円も払え」などと言い、督促していた。
田中容疑者は「摘発のリスクは分かっていたが、簡単に金もうけができるので続けた」と供述し
ているという。
http://www.asahi.com/national/update/0419/014.html