このためソニーは複数の外資との間で、ソニー生命の資本提携交渉を進めていたが、事業の将来性を踏まえて
、保有株式の大半を売却することに方針を転換。この動きにGEグループ傘下で、世界最大のノンバンクのGEキャ
ピタルがいち早く反応した。
関係者によると、GEキャピタルはソニー生命の株式の80−100%を買い取ることを前提に折衝を進めており、状況は
圧倒的に優位という。オランダの大手生保エイゴン・グループも交渉中だが、これまでの交渉からGEキャピタルに決ま
る可能性が濃厚だ。
GEキャピタルは平成十年二月に東邦生命保険と提携して「GEエジソン生命保険」を設立、生保業務を展開している。
十一年の東邦生命破綻(はたん)では、GEエジソンが受け皿となり、東邦の全契約を引き継いだ。
さらにGEエジソン生命は今年二月、中堅生保のセゾン生命保険の買収を発表。三月上旬に来日したマイケル・ニール
社長は「日本での買収や提携は今後もありえる」と、積極的な業務展開を示唆していた。
GEキャピタルがソニー生命を傘下に収めた場合、エジソン生命を含めた保有契約高は約三十五兆円と、生保
業界八位の大同生命保険に匹敵、日生や第一生命などを揺るがす存在となる。
【ソニー生命保険】昭和54年、ソニーと米プルデンシャルグループとの合弁会社として発足。62年に
分離して、ソニーの100%子会社となった。平成13年9月末の保有契約高は22兆4992億円。本業のも
うけを示す基礎利益は189億円。ソルベンシーマージン(保険金支払い能力)比率は1674.7%で業界トッ
プクラス。
米ゼネラル・エレクトリック傘下にある世界最大のノンバンク。個人向けローンや生命保険、損害保険な
ど多彩な事業を手がける。2001年の最終利益は54億ドルで、GEグループの4割近くを稼ぎ出している。保
険事業は子会社のGEファイナンシャル・アシュアランスで行い、保有契約高では全米9位。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/15iti001.htm