42 :
庵朴抜刀斎 ◆AnBokuxU :
「2ちゃんねる」というのをご存知だろうか。月三百万人近くが利用する巨大インターネット掲示板である。
現象論的には、「ハッキングから今晩のおかずまでを手広くカバーする巨大掲示板郡」で、
特に完全匿名可能という点で世界でも珍しいタイプの超巨大テキストコミュニケーション空間だ。
そして、その本質はコンテンツ。これは多様すぎるぐらい多様。とても一言では言えない。
43 :
庵朴抜刀斎 ◆AnBokuxU :02/01/27 08:38 ID:p5Ly1XUc
本書はその2ちゃんねるのレポート。読み進めるうち、これは一種のネットワークゲームのような気がしてきた。
ルール無用の討論(闘論?)というゲーム。ルールのあるディベートではない。
時間も空間も地位も名誉もすべての制約もしがらみもない。
匿名なので、議論に負けたら、次の名前(ライフ)になるだけ。
だからプライドから血を流さずに逃げ出せる。
そしてレベルアップすれば固定名になり、さらに実名参加する。
逃げられないかわりに敬意が払われる。
44 :
:02/01/27 08:39 ID:OvH8hrDw
巨大掲示板郡⇒県
昇格させてーな
45 :
庵朴抜刀斎 ◆AnBokuxU :02/01/27 08:40 ID:p5Ly1XUc
討論は元々情報のやりとり。ネットワークでのバトルロワイヤルで磨かれれば、
実際の討論でも有用。それを感じさせられるのが、本書の2ちゃんねるの運営人
「ひろゆき」(ちなみに実名)と何人かの有名文化人との対談のパートである。
内容がというよりその流れが面白い。単なる箔(はく)づけではなく立派なネタになっている。
無名に近い若者の一見自然体の前で、討論のプロたちの方がワザをはずされ守りに入ったり、
さらには取り込もうと深追いして醜態をさらしたりする。
二十四歳にこういう討論の力があるとすれば、素養はあったにしても、2ちゃんねるで磨かれた部分も多いはずだ。
教条主義でも、激するわけでもなく、なおかつ自己を確立して冷静に議論ができる。
46 :
:02/01/27 08:41 ID:z63MsOUf
47 :
庵朴抜刀斎 ◆AnBokuxU :02/01/27 08:42 ID:p5Ly1XUc
有名キャスタ−で2ちゃんねるを「便所の落書き」と揶揄(やゆ)した方がいるが、
いやいやどうして、こういう若者を生む場になっているという意味で、2ちゃんねるはいまの日本にとって貴重な存在。
まあ、便所もないと困るもの、ではある。(東大教授)
以上です。乱文、お許しくださいな。