猿払村ってどんなとこ

このエントリーをはてなブックマークに追加
118
猿払村は、オホーツク海のホタテ漁で潤っている漁村です。
ホタテは、漁民の繁殖努力の甲斐あって現在ではほぼ無尽蔵と言って良い
くらいの漁獲高があり、漁民は恐ろしいくらい裕福で、海沿いには豪邸が
林立しています。
でも、漁民以外は至って貧乏な、普通の寒村です。
このホタテ、内臓部分には重金属(主にカドミウム)が蓄積していて食用
としては不可なので、貝柱だけを取り出して出荷しています。そのための
加工場が、漁港に併設されています。
ここから排出される貝殻や内臓(ウロという)は有害な重金属を含有する
産業廃棄物ですから管理型最終処分場へ埋め立てなければならないのですが、
村内には絶対的に施設が不足しており、反面ただの空き地はいくらでもある
ので、不法に埋め立てられているのが実情です。
昨今の廃棄物問題から流石に埋め立ての限界を感じたようで、焼却施設等の
導入を検討していたようですが、なにしろ金を握っている漁民の皆さんは
すべからくDQNなので、怪しいメーカーの怪しいプラントの設置を決断した
ようです。処理実績が無く、処理後の有価物(肥料原料)としての品質も
十分に保証されないプラントなのですが、実弾に負けたようです。

金を持っているはずの漁民でさえこの状態なのですから、あまり裕福でない
畜産農家が疫病の蔓延防止のために割高でも安全な飼料を使おうなどという
崇高な理念を持つはずがありません。
これは、飼料を製造する側にも同様のことが言えます。とにかくこの不況下
では、地方の産業は一部を除きズタボロなのです。

優秀な人材は中央へ集まり利権の上に胡座をかく。
地方に残されたDQNは悪を承知で危険な食物を細々と製造する。
狂牛病の蔓延は、この国の構造がもたらした当然の結果といえますね。