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「サトーの言いたいこと」そにょ2
国際慣習法では、何らかの犯罪に関して他国から自国の国民を引き渡すよう、
要請があったとしても、国はその国民を引き渡さないのが通例である。
そして、他国の司法に国民を委ねるのではなく、あくまで自国の司法によって
裁かれるのが通常である。
であるから、アメリカがタリバンに対してアフガニスタン国民である
ビンラーディンを引き渡すようにとの要求は、国際法規上では認められない
要求である。
それに対し、タリバン側は自国に正当な司法制度の伴っていないことを認識
した上での発言がは分からないが、明確にビンラーディンが今回のアメリカ
同時多発テロに関与していると証明できるだけの証拠があれば、第三国に
引き渡すと言明している。
要するに、自国では正当な裁判が出来ないから第三国に司法を任せるとまで
タリバンは譲歩している。
にも関わらず、こういった国際法にのっとったタリバンの行為をアメリカは
完全に無視し、あまつさえ判決の下らない容疑者を捕らえる為に多くの
罪無きアフガニスタン人を多数殺害している。
今回のタリバンとアメリカのやり取りを冷静に判断すれば、
タリバン側の方が数段、洗練され、また法的に沿った外交を展開していると
思われる。
小泉総理は、同盟国の首相としてこういったアメリカの過ちを正すべきである