プロ野球ファミスタオンライン2 Part629

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11名も無き冒険者
当時、岡田監督は「人間的にも素晴らしい。金本があれほど可愛がるんやからな。
新井の加入はプラス1だけでない。いろんなところに波及効果がでてくる」と負け惜しみ? のセリフを繰り返したが、それから数カ月。
唯一心配された阪神特有のプレッシャーに押しつぶされることもなく、期待通り、いや、
それ以上の数字(打率.340、本塁打4本、打点31)を残している。打点をあげれば、
チームは負けナシの18連勝という“伝説”も。18日のヤクルト戦(甲子園)は新井の打点がなく、きっちり負けてしまった。
新井の存在感が大きいのは、他の選手に好影響を与えているからだ。
ライバル出現で復活を期待された今岡こそズッコけたが、「新井がきて一番刺激をうけたのは金本ちゃうか」と岡田監督。
金本本人は「新井に引っ張られて…」なんて口が裂けても言えないだろうが、広沢打撃コーチは「いくら鉄人といわれても、
左ヒザを手術したのは昨年10月だろう。開幕後1カ月は無理だと思っていたが、まさかここまでやるとは思わなかった」
と弟分からいい刺激を受けていると認める。
新井の走塁は若トラの手本になっている。一塁から三塁へ、二塁から本塁への好走塁がクローズアップされるが、
「もともと脚力はあるけど、状況判断が素晴らしい」と和田守備走塁コーチ。鳥谷を筆頭に、若い選手の間にも「新井さんの
ハッスルプレーに負けるわけにはいかない」というムードが生まれた。
だが、チームに与えた何よりの波及効果は、先発投手の「自立」と「育成」。07年と08年の岡田采配の最大の違いといえば、
先発投手陣の見切りの早さの違い。昨年までなら勝ちゲームでも5、6回を投げさせるとあっさり代打を告げ、あとはJFKというのが
お決まりのパターンだ。「これじゃ3人が潰れる」と優勝争いをしているさなかでも、岡田監督を非難するファンからの意見が球団のホームページに殺到した。
岡田監督は「序盤に打線が点をとってくれるから先発投手もゼロに抑えなければ、というプレッシャーもなく、楽に投げられる」と話し、
その最大の功労者として新井の名をあげた。野手がピッチャーを育てる、という言葉もある。プロ4年目の今年大化け、すでに5勝をあげている岩田など、『新井効果』の恩恵を受けている1人だろう。