890 :
名も無き冒険者:
少し違う角度の話しを。
某ネトゲーでの事です。
私は(りある♂です)良く女性に間違われます。
なりきりしてるのも原因なのかもしれませんが、過去に
合計3回告白されました。勿論相手も男性です(汗)
それでさすがに不安を覚えまして、相手が勘違いしているらしい
と気付いた時点で、性別を自分から言うようになりました。
そんななりきりネトゲー生活も長くなった頃、コンシューマだった
そのネトゲーのPC版が発売されました。
さっそくPC版に移住を果たした私は、再びなりきりネトゲー
を続けます。そんな折に、彼に出会いました。
本当に偶然、ロビーで彼が参加者を募っており、暇だった
私は彼と共に潜る事になったのです。
891 :
名も無き冒険者:02/06/21 22:59 ID:f2xQpq2g
その時のお喋りしながらの冒険はとても楽しかった。
なんというか、”ウマが合う”という表現がピッタリくる思いでした。
普段自分から進んでは名刺交換を持ちかけない私も、この時
ばかりは進んで彼と名刺の交換をしてもらい、また会う約束をしました。
それから何度も一緒に潜りました。
彼は、お世辞にも上品な人では無かったのですが、冒険あとに
二人だけで鍵部屋を作り、PLの身の回りのことや日常のこと。
今しがたの冒険の反省点を打ち明け合ったり、注意しあったり。
(彼も私も、一緒に遊んでくれた人達が笑いながら、楽しく潜れたのか?)
(と言う事に奇妙なくらい執着していたのです。)
この頃に、私は彼に対して少なからず好意を抱いていること。
自分が男である事を告げたのですが、そんな私への返答は
今までで最も意外なものでした。
「そんなの関係ないでしょ」と、言ったのです。
「気持ち悪くないの?」と問い返すと
「俺は好意を寄せてもらって全然悪い気はしてないし、ここはあくまで
ゲームでしょ?リアルの性別とか持ち出しても仕方無いじゃない」
上手く言えませんが、とても嬉しかったのを覚えています。
892 :
名も無き冒険者:02/06/21 23:00 ID:f2xQpq2g
やがて二月になり、バレンタインのイベントがありました。
私はチョコを作り彼と、彼の友人達と潜りに行きました。
冒険が終わってシティでのチャット中に、(この時女性キャラは私だけでした)
「義理だよー」と言いつつみんなにチョコを渡します。
そして、みんなが落ちて行く時に、彼にだけは少し話があるから、と
残ってもらい「みんなの手前義理とは言ったけど、少しだけ特別なチョコだからね」
と告げると、「こんなオジサンにチョコあげても特しないぞ?」と冗談めかして
答えてくれました。
それから、彼とは音信不通になります。
おかしな話しかもしれません。ですが、私は自分を呪いました。
”調子に乗ってしまった。絶対にヘンタイだと思われた。”
それでも私は諦め悪く、彼を探す日々を続けます。
検索しては溜息の毎日でしたが、なんとしても謝りたかったのです。
”迷惑かけてゴメン”と謝りたくて、探し続けました。
893 :
名も無き冒険者:02/06/21 23:00 ID:f2xQpq2g
そして三月も終わりに近づいた頃、彼は不意に現われます。
お互いにほぼ同時に検索で気付き、メールを送り合いました。
私:「会いたかったよ。少しだけ、話ししても良い?」
彼:「おお、良かった居たか!時間無いから、少しだけ付き合ってくれ」
私は直ちに彼のもとに検索で飛びました。
いつかの頃のように、手際良く彼は先に鍵部屋を作り、パスを
メールしてきます。私も次いで部屋に入りました。
シティへ行くと、彼が倉庫からアイテムをいくつか床に置き始めました。
私が「?」と発言すると、彼は
「バレンタインのお返し。どうせイベントも何も無かったろうから
オジサンの血と汗が染み込んだコイツをあげようw」
と、言いました。足元にはいくつかの魔法習得アイテムと赤い銃が
置かれていました。
途端に涙腺がゆるんでしまい、半泣き状態でキーボードを叩きました。
「イベント、あったんだよー」
「マジ!?」
「うん、マジ」
なんでも、彼は息抜きに始めた別のPCゲームにハマっていたそうで、
これから本格的にそちらへ移動する、という事でした。
最後に私へのお礼を返したくて、その日は潜っていたのだ、と。
これが恋愛という定義に当てはまるのかどうか、私には分かりません。
少なくとも私がなりきりとして遊んでいたキャラにとっては、紛れも無く
”大好き”な人でした。
その時のキャラは、彼と分かれたその時から一度も使っていません。
彼から貰った赤い銃も、倉庫に眠ったままです。
こういう話しも、世の中にはあるんだな〜と最近は思います。
乱雑な文章ですみませんでした。
板汚しで無い事を祈ります。