【FEZ】ファンタジーアースゼロ ゲブランドF鯖Vol.170
takupapa「今夜は……この結晶にしようか」
takupapaはそう言って、色とりどりの結晶が詰まった箱の中から大粒の強靭の結晶を選び出し、透明なフルートグラスの中に落とした。
注がれていたヴィネルワインの中で美しい赤色の光が煌めいて、細かな泡が弾ける。
takupapa「……さぁ、口を開けるんだ、バスケットボール」
バスケットボールを抱き寄せながら、takupapaが低く耳元で囁いた。
バスケットボール「タクパパ……」
バスケットボールはもう完全に彼に抗えなくなっていた。
カジノでのtaku_papaの表情を見てしまってから、もうtakupapaのどんな残酷な言葉すら優しく聴こえるようになっていた。
バスケットボール「…っん、っぅ……」
taku_papaの舌がバスケットボールの唇をゆっくりとなぞり、そのキスに応えるようにバスケットボールの唇は開いてしまう。
ヴィネルワインと強靭の結晶が口の中に流し込まれる。
入り込んだ柔らかな舌がバスケットボールのそれに絡むと、硬質な石でしかなかった強靭の結晶がキャンディのように溶けて、口の中に果物のような酸味が広がった。
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バスケットボール「……っ!? このやろう、何すんだよいきなり!!」
バスケットボールは一瞬、何が起こっているか理解出来なかった。
ムティカパ様「……何って……決まってんじゃんかよ!!」
ムティカパ様が荒っぽく叫んで、バスケットボールのシャツの裾を一気にたくし上げる。
バスケットボール「おい!? 気でも狂ったのかよ!? 俺がこの手の冗談、死ぬ程嫌いだってお前だって知ってるだろ!?」
ムティカパ様「知ってるよ。……だから、今まで何も出来なかったんだ」
バスケットボール「え……?」
「バスケは、男に抱かれる位なら死んだ方がマシだっていつも言ってたよな!? だったら……この間のtakupapaとのことは一体どう説明するんだよ!?」
バスケ「…っ!?」
ムティカパ様の言葉に、バスケットボールの頭の中は真っ白になった。
あれを。
あの夜の出来事を、ムティカパ様は………。
ムティカパ様「あいつなら良くて、俺じゃ駄目だっていうのかよ──────……っ!?」