安比奈のなないろディップスイッチ晒しスレ14【酋長】
会談が行われたことを受け、中国外務省の馬朝旭報道局長は19日、予想通りの抗議の談話を発表したが、そこにはいくつか注目すべき点があった。
一つは、前回、米国が台湾への武器売却を決めた際、中国政府は「強い憤慨」という言葉を使って抗議したのに対し、今回は「強い不満」という表現にとどまり、
反発のトーンを下げたことは明らかだ。
そして、この談話からは「報復措置」に対する言及は完全に消えた。
談話は最後に、「1991年以来、米国の歴代大統領はダライ・ラマと会談している」とわざと触れているところも実に興味深い。要するに中国側は言外、
「今回の会談は今までの慣例に従うものにすぎない」と事態の深刻さをわざとちゃかして、「だから、われわれはそれほど強く反応しなくても良い」との
逃げ道を自分たちのためにつくっておいた。
会談前の中国政府の強硬姿勢からすれば、それは信じられないほどの腰砕けだが、要するに中国政府は、1月の武器売却の一件以来の「対米恐喝外交」に自ら終止符を打ち、
挙げたままの拳をひそかに下ろした。実際、その数日前、米海軍の空母「ニミッツ」は中国側から拒否されることもなく、予定通りに中国の香港に寄港することもできた。
それらはすべて、米国がいっさい譲歩しなかった前提下での中国側の一方的後退だから、中国政府はこの度の対米外交戦において完全な敗北を喫した、と言わざるをえない。
結局、中国が米国と全面対決するほどの実力をまだ持っていないことを当の中国指導部が誰よりもよく知っているし、一方のオバマ政権も、毅然(きぜん)とした態度こそが
恐喝に対するもっとも有効な方策であることをよく知っているわけである。
オバマ政権のこうした外交姿勢から、わが日本国政府は何を学ぶべきだろうか。