+++ 榎田尤利を語ろう  作家ヲチ専用 +++

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517名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!
> 『夏の塩』榎田尤利門弟希望。
> なかなかふしぎ、かつ雰囲気のある小説ではある。門番の評価が
>AマイナスからCまで極端に分かれた。確かに、べつだんこの作品
>は小説道場である必要、JUNEである必要は全然ないと思う。こ
>の作品はおそらく、文学界の新人賞に投稿されてもちっともおかし
>くないし、あるいはそういう新人賞受賞作品として登場してきたっ
>て特に見劣りがするわけでもないような気がする。JUNE、とい
>うのはあるいは「この小説以前」か「この小説以後」なのかもしれ
>ないなあ、という気がするのだね。この小説というのはちょうど
>JUNEでなくてもいい、文学へいってしまえる地点に立っており、
>そしてJUNEというのは、文学へゆけないこういう心情、あるいは
>この作品のさいごで魚住が汗の珠に味覚を取り戻して「から」の
>物語、そのどちらかになるのかな、というような。この作品はちょ
>うどバランスよくその「以前」と「以後」の中間に立ってしまって
>いるので、逆にJUNEでなくてもいいのだ、文学にもなれるのだ、
>というような感じを受けてしまった。
518名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2008/12/23(火) 02:54:34 ID:gonK2+3V0
> 文章もとても書き馴れているし、描写も的確だし、それにそでに
>この世界には、魚住、久留米、マリ、インド人のサラームなど大勢
>の人が、それも男だけでなく少年だけでもなく、女性もちゃんと住ん
>でいる――つまり「他者」が存在している――ああ、だからこそ
>もしかしてこの小説はZJUNEである必然がないのかもしれない、
>といま思った。すでに他者の住むことの可能な視野を作者は持って
>いるわけである。だったらそこに必要なのはあとはただ、そのまま
>視点を深めてゆくことや人生経験のほうだろう。JUNEにこだわる
>理由はたぶんないと思う。だから級位をつけるのはよしておくが、
>もしつけるとすれば、一級ということになるだろう。