Amazon.co.jpで買い物するときの参考にならないレビューをさらしあげるスレです。
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名無しさん@ゴーゴーゴーゴー!:2008/03/12(水) 02:32:02 ID:0XadtfiZ0
1はシネ
http://www.amazon.co.jp/dp/B00068B8PW 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ 夜のガスパールオーケストラ版!, 2008/3/4
このアルバムの聴き物は何といっても夜のガスパールのオーケストラ編曲でしょう。
オーケストラの魔術師ラヴェル自身が自作を編曲したものと違い、音色を忠実に再現することを大事に考えすぎるあまり、
出来上がった編曲は予想通りの音色しか生み出しませんが、それでも十分に面白い。
エッシェンバッハ自身のピアノの演奏による夜のガスパールの原曲の演奏も末尾に収録されていますが、
そちらの演奏も見事です
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005A0F9 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ 私のバッハの最も愛する曲, 2008/3/3
この「教理問答」は私のバッハの全作品の中で最も愛するものです。
フーガの技法や音楽の捧げものと違い、様々な調性、声部数の曲が並ぶため聴いてても弾いても楽しく、
しかもそのいずれもが前二曲に比べて決して劣るものではない緻密な構造を獲得し、
各曲の後になるほど濃密さを増してゆくテクスチュアは「目まい」をも起こさせる性質のものです。
この鈴木雅明盤はオルガン・コラールの前に本来の合唱を挿入し、各オルガン・コラールの元の定旋律を示し、
(合唱の歌詞もわかるため)シュバイツァーも指摘した、(初期オルガン・コラールほど露骨な形ではありませんが)
バッハがオルガン・コラールを作曲するにあたって意図した、歌詞の意味を音楽で暗示する描写的で「表現的」な面を明確に理解することができます。
鈴木雅明のオルガン演奏も情緒的な面に溺れることなく、この曲の緻密な構造を見事に示しています
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005FLR2 2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ 私の最も愛するアルバムの一つ, 2008/3/2
ヴォーン・ウィリアムズの本領は交響曲などの大曲ではなくこういった管弦楽の小品にこそありますが、
このように彼の管弦楽の小品ばかり集まったアルバムは意外に少なく、貴重です。
全編通して静謐な曲調のものばかり集められているので、ゆっくり聴き続けるのにうってつけといえます。
ラヴェルの数少ない弟子の一人だっただけあって、彼の作曲の技術は見事で、聴き続けていて飽きるということもありません。
私の最も愛するアルバムの一つです
http://www.amazon.co.jp/dp/B000PDZNZE 2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ 「クラヴサン奏法」からの前奏曲がすばらしい, 2008/3/2
クープラン自身がチェンバロの学習教材として書いた「クラヴサン奏法」の著作に練習用曲として書き下ろした8つの前奏曲集は初学者でも弾けるレベルの曲ながら、
音楽自体の密度は非常に濃い。私のクープランの全作品の中で最も好きな曲のひとつです。
しかし、録音に恵まれず、このレオンハルト盤はこの曲集を収録した数少ないアルバムのうちのひとつです。
レオンハルトの演奏は全体に質実剛健ともいうべきもので、クープランの洒脱さは決して器に合うというものではありませんが、
この曲集が聴ける数少ないアルバムの一つという意味で貴重です
http://www.amazon.co.jp/dp/B00000I4KB 2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★☆☆ 5つの管弦楽曲がすばらしい, 2008/3/2
シェーンベルクのオーケストラ曲の諸作品のピアノデュオへの編曲ですが、
このアルバムでは5つの管弦楽曲の演奏がすばらしいです。
ウェーベルンによる編曲ですが、新ウィーン楽派がこういった編曲作品に対して持ったポリシー
「楽器の音色に惑わされないほうが曲自体のテクスチュアを明瞭に理解できる」といったことがこの編曲と演奏では首肯されると思います。
この演奏から受けるインパクトは原曲の演奏に決して劣るものではなく、時に原曲をも凌駕しているといえます。
ただ、他二曲の室内交響曲第1番と第2番では(こちらはシェーンベルク自身による編曲)テクニック上の問題か、
ゆったりとしたテンポをとっており(室内交響曲第1番では通常20分ほどで終わる演奏が多いのにも関わらず、
この演奏では24分を要していることからもわかるでしょう)、
結果、音楽が間延びした感じを与え、音楽の構造を俯瞰しがたくなっています。
シェーンベルクの最高傑作といってもいい作品だけに(私もこれを目当てで買った)残念です
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005FLI7 2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ プーランク編曲によるサティ神秘主義時代のピアノ曲(オケ版)が素晴らしい, 2008/2/27
デュトワやロジェはプーランクのオケ曲を洒脱に鳴らしており、まさに音楽の愉悦そのものを感じさせます。
聴いてて楽しくなるのですが、個人的にはこのアルバムの最大の魅力は三枚目の、
サティの神秘主義時代の三曲のピアノ曲をプーランクがオーケストラに編曲したものの録音にある。
有名なドビュッシーのジムノペディ編曲などより原曲もよほどよく、編曲も見事なため、
サティ本人の曲も含めたすべてのサティ音楽で私のもっとも愛するものの一つです。
プーランク自身のオーケストラ曲、様々な協奏曲の演奏が非常に高水準な上、
このサティ編曲も入っているため買って非常に幸せな気分になれるボックスです
http://www.amazon.co.jp/dp/B000GIX9WW 2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★☆☆ レーウのピアノの演奏が生硬, 2008/2/27
レーウの演奏は音楽の息づかいが感じられず、
調律法も変。教会での録音も響きにまろやかさを与えず、
結果として聞こえる音、音楽は非常に生硬な印象を与えます。
しかし、このアルバムはサティの神秘主義時代の曲ばかりが一つのディスクに収まっており、
そういう点で私の最も愛するCDの一つです。三枚目には歌曲も入っており、
こちらの演奏はなかなか素敵です。サティのシュザンヌ・ヴァラドンとの恋愛が描かれた映画のDVDがおまけで入っているのもお得です。
私はこのCDが大好きなのですが、演奏の印象がいまいちということから星三つにしました。好みで買われるとよいと思います
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005FFTH 2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ リスト晩年の寂寞感を俯瞰できるアルバム, 2008/2/26
今でこそリストの晩年の作品が取り上げることは珍しくなくなりましたが、
今でさえほとんど録音されないような晩年の諸作品が並んだこのアルバムの価値は非常に高い。
ブレンデル自身の演奏もピアノの高音部でのつややかな美しさ、
低音部での轟くようなバス・オスティナートと、作品に向かい合う解釈がピアノテクニックと一致しており、
晩年のリストの作品に見られる寂寞感を見事に表しています。いくつかは今でも分売で出ているようですが、
今ではもはや市場に出回っていない録音も多い。復刻されることを願ってやみません
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★★★★★ 細部まで行きわたるシュトックハウゼンの感性, 2008/2/26
シュトックハウゼンは非常に理知的な作曲家として知られていますが、
彼の著作などを見ると、たとえばこのコンタクテでも一瞬電子音が沈黙したのちに打たれる金属打楽器の音がかえって静寂の中で存在感を示すというようなことまで意図して作曲されており、
細部に至るまで彼の(あくまでも効果をも計算しつくした)神経の行き届いていないところはありません。
彼においては理論はあくまでも彼自身の音楽上の感性(と聴き手の聴取上の印象を意図するところ)と一致するものであり、
たとえば彼は音程、リズム、音の密度などといった楽譜上に明らかに見えるようなものの他に、
「わかりやすさ」といったような曖昧なものまでバロメーター化することを意図しており、
(究極的にはそういったものも神経生理学で説明できるにせよ)あくまでも耳に聞こえる音楽効果の追求を狙った「センス」の人であるということが首肯できるでしょう。こういった、
12律にとらわれない(作曲する側からしたら茫漠たる大海に身を乗り出すような)作曲のよりどころがない電子作品の中でこそそういった彼のセンシティブな面が最も感得されると思います。
私の現代音楽の作品の中で最も愛する曲の一つです
http://www.amazon.co.jp/dp/B000B56OC2 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ 私にとってもっとも圧倒されたベートーヴェン体験, 2008/2/25
ベートーヴェン後期ソナタの文句ない最高の名演です。ベートーヴェンの後期のソナタに見られる即興性、
幻想性を余すところなくスコアから再現して清新さを与え、各楽章間の有機的な連関を示してみせ、
変奏曲では各変奏の流れを驚異的なテクニックで完璧に表現する。彼は知的でエキセントリックだというのが一般の衆評ですが、
実際は完璧なテクニックを持ち、ピアノのタッチとペダリングを変幻自在に変えて、
オーケストラ並みに音色の変化とダイナミクスの変幻を出すことのできる(そういった場合の解釈の決断もきっぱりと示してみせる)、
真にピアノと一体化したヴィルトゥオーゾです。先の変奏部分でも多くのピアニストがテクニック的にてこずるところを苦もなく弾いてみせ
(おそらく彼ほどのピアニストにとってテクニックの克服は彼自身の曲の解釈を示すために解決するべき「当り前の」問題なのでしょう)、
彼は他とは次元の違う偉大なピアニストであると認めざるを得ない演奏です。この演奏も私は聞いた時ただただ唖然として、
茫然自失しました。ただ単に後期ソナタのみならず、私の全ベートーヴェン体験でもっとも圧倒された演奏です
http://www.amazon.co.jp/dp/B000PTYUQG 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ これ一つでストラヴィンスキーの主要作品はほぼすべて網羅されているといっても過言ではない, 2008/2/25
これ一つでほぼ全作品が網羅されていると言っていい内容ですが、私個人的にはこの全集の神髄はCD15の歌曲集にあると思います。
後期ロマン派の作風そのままの最初期の牧神と羊飼いの娘から火の鳥の幻想的な作風を思わせるヴェルレーヌの2つの詩、
シェーンベルクのピエロの影響を受けた日本の3つの抒情詩、
バーバリズムの諸作品を通り最後期のセリエリズムに至るまで一分ほどの作品が並び、
CD一枚で彼の生涯の作風の全変遷をたどることができ、一曲一曲の曲の内容の密度も濃いです。
いろいろなアンサンブルの伴奏も見られるので、聴き続けて飽きるということはありません。
それ以外では、例えば三大バレエのような作品ではさすがに本職の指揮者のようなオーケストラの鳴らし方はできなくて、
響きが貧弱ですが(CD22のロバート・クラフト指揮の諸作品の演奏と聞き比べると歴然とします)、リズムの取り方は完璧で、
結婚や狐のような曲では見事な指揮を見せてくれます。
ペトルーシュカなどでは(先ほども言った通り演奏としての印象は薄いですが)彼のスコアで意図したもののようなことは解釈ではっきりとします。
たとえ三大バレエの演奏の印象が薄くとも枚数と値段、このボックスでしか聞けないような作品群のことを考えれば問題なくベスト・チョイスに推すことができます。
これ一つで他のストラヴィンスキーCDは必要ないといってもよいほどです
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005Y44U 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★☆ ショルのヴォータンが素晴らしい, 2008/2/23
第1幕が1935年、2、3幕が37年の録音ですが、ヒストリカルの音に慣れた耳としてはそれほど音質が悪くは考えられません。
私はワルキューレの第二幕のヴォータンの超政治判断の苦悩にこそワーグナーの音楽の真髄を見ますが、
その部分のショルの歌唱はすごい。まさに電撃的で、
すばらしい音楽が伝わります(ただ、第三幕ではやや明るすぎる印象を受けるが)。
しかし、ブリュンヒルデ役のマージョリー・ローレンスの声が明らかに弱く、
前述のショルとの共演の場、さらにその後のメルヒオールとの歌唱の場では二人のそれぞれの声とオーケストラにかき消されてしまって、
このオペラでの大事な役回りを完全に損ねてしまっています。
これは興ざめで、ジークリンデ役のフラグスタートと役を入れ替えてもらいたいと思うのは誰もが思うところでしょう。
第1幕はジークムントをアルトハウスが歌っていますが、声は十分素晴らしく強いです。
ローレンス以外は無論問題なくすばらしく、ボダンツキーの指揮も圧倒的。星四つです
http://www.amazon.co.jp/dp/B00006QDO6 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ シュトラウス晩年のスイス時代の作品ばかり集めたアルバム, 2008/2/23
メタモルフォーゼンではロマン的な表現に溺れて熱い演奏を目指すあまりアンサンブルが雑になったり、解釈がいい加減になる演奏が多いのですが、
この演奏はアンサンブルのリハーサルをしっかりとし、ジンマン自身の楽譜の読みこみも入念で、この曲本来の対位法の積み重なり、
見事な和声の動きを正確に把握することができます。
オーボエコンチェルトも小編成オーケストラの音楽の演奏の愉悦にあふれており、
四つの最後の歌も含めたこれら三曲ともの演奏からは晩年のシュトラウスの枯淡の境地や諦念といったものがまぎれもなく浮かび上がってきます。
晩年のスイス時代の曲ばかり集めたカップリングが功を奏した感じで、
決しておどろおどろしい情念といったものではなく、スイスの山の上の涼しげな空気といったものが感じられる演奏です
http://www.amazon.co.jp/dp/B00006L3HC 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★★ テューレックの演奏が素晴らしい, 2008/2/23
この第一巻は例えばフーガに頻繁に見られる三度のゼクヴェンツなど、
第二巻に比べて様式的な面が多く、プレリュードの内容も薄い。
しかしテューレック自身の演奏は素晴らしいです
http://www.amazon.co.jp/dp/B00023GORI ★★★★★ マイスタージンガーの完璧な演奏, 2008/2/23
マイスタージンガーの最高の名演です。完璧主義者のトスカニーニの指揮するオケ、
アンサンブルは全く破綻がなく、歌手のレベルも素晴らしく高い。
劇の流れと音楽の流れが全く途切れず、その瑕疵のない完全な演奏にはただただ唖然とするばかりです。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00008OP29 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 バッハの最高の演奏, 2008/2/23
テューレックは世界中で絶賛されているバッハ演奏の権威であり研究家ですが、
楽曲の構造的な把握、当時の演奏様式の理解がこれほど高次元な形で実った演奏は他にないでしょう。
例えばこの第二巻についてよく言われているロ短調の「弱い」プレリュードとフーガのアンチ・クライマックスについて、
ゴルトベルク変奏曲の最終変奏のクオドリベットにも通ずるヒューマニズムを見出すなど、
彼女の着眼点は実に見事です。各曲では曲の和声の解決といった面を見事な対位法の弾き分けで示し、
フーガの推移部には音量を絞り、フーガ自体に内在する段丘構造を明瞭に表すなど、楽曲の構造的な面をはっきりと浮かび上がらせています
http://www.amazon.co.jp/dp/B0002XB7YI 3 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 ゴルトベルクの私の思う最高の演奏, 2008/2/23
私はバッハではピアノによる演奏が好きなのですが、
このゴルトベルクではこの演奏を一番高く評価します(ただし、カナダのfonovoxレーベルから出てるモントリオールライブのピアノ演奏だけは聞いてないのですが)。
転調が少なく、全曲を通じてある程度一貫した気分が要求されるこの曲ではチェンバロの素朴な音色のほうが響きの微妙な違いをとらえることができます。
また、各楽曲が独立、断絶せず連綿と続くこの曲では、響きが豊かなため各音の明瞭感を保つために演奏にある程度間を保つ必要があるピアノでは間延びした感じを与えるため致命的で、
快速に弾くことのできるチェンバロのほうが各変奏間を把握しやすい快適な速度で通奏することができます。
また(これは彼女によるすべての演奏に共通することですが)各変奏の繰り返しがすべて行われるため、
この音楽の緻密な構造が明瞭にわかります。全体にピアノ演奏のようなハイタッチの印象を与えるのですが、
彼女が磨き上げたピアノによるバッハ演奏のテクニックをチェンバロ上にも移し替えたものとして、
他のチェンバロ演奏とは違い、響きの陰影が実に豊かで、素晴らしい印象を与えます
http://www.amazon.co.jp//dp/B000026BE9/ 2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
★★★★☆ ローレンスの声が弱い…, 2008/2/28
メルヒオール、ホフマン、ハービヒ、ショルと驚異的な歌手陣がそろい(家臣の一人にはガボー!)、
男声面ではこれ以上ない最強のメンバーです。しかし、惜しむらくはこのオペラで一番大事な役回りを演ずるブリュンヒルデのローレンスの声が一人弱い。
彼女の声は現代の普通のソプラノといった声量しか持っていません。
ボダンツキーと長く共演しただけあって、ボダンツキー自身の音楽づくりとの息遣いはもっとも合っているのですが、
もしこれが圧倒的に深みのある声のフラグスタートだったら(それこそ38年パルジファル録音にも匹敵する)
驚異的な名演が残されることになったでしょう。
そういった点で惜しまれてなりません。ホフマンのハーゲンは恐ろしさを十分に出し、
ショルのグンター、それに何といってもメルヒオールのジークフリートは文句なしに素晴らしい。
ボダンツキーの指揮もここでも見事に劇を盛り上げています。
音質に関しては盲目の名復刻者ウォード・マーストンが復刻しただけあって、
さすがに明瞭そのもので、(人によってはやや乾きすぎている印象を受けるかもしれませんが)その点文句はありません。
ブリュンヒルデのローレンス一人が弱いということで星4つにしました。
しかしこのオペラの男声陣を楽しみたいという人にはこれ以上の録音はないと断言しましょう
バルベリーニ「あなた方は円や、楕円形や、等速の運動 や、単純な運動などという形を使って考えを進める。
あなた方の頭脳に合わせた形をね。ではもし神がその星座 をこんな風に動かす気におなりになったらどうでしょうか?
(彼は指で空中にひどく複雑な軌道を不規則な速度 で描いてみせる)こういう場合、あなた方の計算はどう なりますか?」
ガリレイ「猊下、神がもし世界をこのように創造された としたら(彼はバルベリーニの動きを繰り返す)
われわれの頭脳のほうもこんな具合につくられたでしょう。
(彼は同じ動きを繰り返す)こういう軌道こそ最も簡単な 軌道だと認識できるようにね。私は理性を信じています 」
ブレヒト“ガリレイの生涯”
音楽に関しても他人の言葉に惑わされず、究極的には正しい直感こそが大事だと思います
Authentic Realistさんのファンです。ブラームス、チャイ コフスキー、ブルッフの音楽をつまらないと喝破したり 、
バッハの平均律第一巻は聴く価値がないといったり、 モーツァルトはオペラ以外の作曲は無価値だといったり 、
私と驚くほど音楽の趣味が一致する。シェリングをけ なすレビューも実に的を得ていて爽快です。
ただ単に罵 詈雑言を書き連ねているだけかのような印象を受ける人 もいるようですが、彼のレビューの九割は的確な評価です。
実際、驚くべき耳と感性の持ち主なのでしょう。これからも健筆を振るっていただきたいものです