2ちゃんねるは多数のジャンルの掲示板の集合体である。
そのため、2ちゃんねらーは組織化した集団ではなく、烏合の衆といえる。
このため、すべての利用者に共通な特徴を見つけることは困難である。
名前欄が空である場合は「名無し」として書き込まれるシステムから、2ちゃんねるのほとんどの利用者がハンドルネームを使用しない「名無し」での書き込みを行う(名前を書かないと書き込めない板もある)。
板によっては、固定のハンドルネーム(通称コテハン)を使用して書き込む人は、揶揄の対象ともなりうる。
この名無しシステムにより利用者間の個人交流が消滅したため、敬語を滅多に使わない点が挙げられる。むしろ、敬語を使うことで「狎れ合い」となり、場の雰囲気を乱すことすら起こり得る。
ただし、板やスレッドにより大きな差が存在する。
また、「空気嫁(読め)」などの書き込みに象徴されるように、敬語とは別の次元で、場の雰囲気に合わせた書き込みを要求される不文律が存在する。
場の空気を読んでいない書き込みや、独自的な願望による書き込みに対しては、無視したり、批判したり、あるいはネタにしたりする。本項の議論と煽り合いの傾向も参照されたし。
独特の2ちゃんねる用語や、様々なモナー、ギコ猫等のアスキーアートを使うコミュニケーションがある。
2ちゃんねらーだと公言することは、一般人から「オタク」「犯罪者」と見做されてしまう虞がある他、「売名」「媚び」として2ちゃんねらーからですら良くない印象を抱かれる事が多いため、公の場でそういった発言を行う人は少ない。
その一方で、芸能人などが自ら2ちゃんねらーであることを直接・間接的に公表する事がある。
一般的な認識・自己認識
オタク
一般的に、2ちゃんねらーはオタクであるとの認識を持つ人が多い(電車男により「2ちゃんねらー=オタク」というイメージが固定化した)。
また、2ちゃんねらー自身の書き込みでもそのような認識を表すものは多い。
オタクの定義として、広義では趣味に没頭したり、職業等により特定の分野に造詣が深い者もオタクと呼ぶことからサブカルチャーを話題にする点はもちろん、専門的な会話も行われていることを考えると、2ちゃんねらーはオタクであるとする意見がある。
だが、世間一般に「オタク」といった場合はサブカルチャーに没頭している人というイメージが大きいため、2ちゃんねらー全てが「オタク」として扱われることに不快感を持つ人も多い。
ニート
ニートという言葉が一般的になると、2ちゃんねらーはニートの集まりだとするレスが2ちゃんねるで多く見られるようになった。平日日中にオフやモブをやるなど、実際にニートの2ちゃんねらーも多く存在する。
また、2ちゃんねらーの中には毎日2ちゃんねるにアクセス、書き込みをしないと落ち着かなくなる「2ちゃんねる依存症(インターネット中毒)」に陥っている人も多く、これらの人々は2ちゃんねる内外から廃人、暇人、ニート等と揶揄され貶されることがしばしばある。
そのためテレビでニートの話題が出ると必ずと言っていいほど「お前らが出てる・俺が出てる」とレス(つまり、「2ちゃんねらー=ニート」とするネタ・ニート2ちゃんねらーの自虐・ニート2ちゃんねらーに対する攻撃)が付けられる。
因みにオタクやロリコンの話題でも同様の現象が見られる。
書き込む板の傾向
1日で書き込まれる投稿の数は、1999年の設立当初はメイン(現在のロビー、「板」はつけない)がもっとも多かったと言われている。
その後、ラウンジ(ここも「板」はつけない)が最も多いと言われた時期もあったが、2005年現在はニュース速報(VIP)板が最多である。
2002年ころから、首位はモ娘 (狼) 板(モーニングコーヒー板、あるいはハロプロ板)の独壇場だったが、2005年に入る前後から、VIPが首位を争うようになった。
さらにBe規制の影響でモ娘(狼)板の書き込み制限が厳しくなり、VIPの優位が固まりつつある。
この他、閲覧者も含めれば利用者は相当数に上ると思われている。
また、実況ch系とニュース系の板は新鮮な情報が話題となる分、モ娘(狼)板に次いで投稿数が多い。
他に独身男性板や、漫画・アニメ・ゲーム等といったサブカルチャー関連の板に利用者が集中する傾向にある。
議論と煽り合いの傾向
政治、経済、社会問題、学問、趣味などの板、特に政治的な板では議論が盛んに行われている。
しかし、主観的要素が強い話題を扱うスレッドでは、単なる雑談や叩きあいとなることが多い。
このため、“火事と喧嘩は江戸の華”に倣い「煽り荒らしは2chの華」と言われる。これらの主な原因は、感情的、無責任な煽り書き込みや、過度の罵倒、批判で議論がかき回されることと、継続的に人が流入することにより一度結論が出た議論が何度も繰り返されることにある。
政治的な板、スレッドでは個人、団体への叩きが行われることも珍しくない。
この場合、叩き対象に肯定的、または中立的な書き込みであろうとも、無視されたり叩かれたりされ、議論は成り立たないと主張するものもある。
>>234.235及び,上記はWiKipediaからの転載
ソース主義
2ちゃんねるでは、情報を書き込む際には情報源、ネタ元などを公開するという「ソース主義」が強い。
この傾向は一時期嘘のニュースが氾濫したニュース系の板や、利用者同士の意見が衝突することの多い政治系の板において特に強く見られる。
ただし、それ以外の板では議論そのものが行われていなかったり、確認が容易な事柄を扱っていたりする事や、利用者が少ない過疎板でソースに関心を示す者も少なかったりする事から、ソースが求められることはそれほど多くはないこともある。
2ちゃんねるが小規模で完全匿名だった頃、真面目な話の最中にジョークで話をかき回したり、出所の怪しい書き込みを重ねて情報操作を行おうとした者がいたことに対する利用者の自己防衛的な行動から発生したものと思われる。
適切なソースを提示できなかったり、提示したソース自体が怪しげなものである場合はその書き込みはネタ扱いされ、相手にされなくなったり、書いた者が罵られたりする場合、逆に書いた者が「ネタニマジレスカコワルイ」(ネタに真面目なレスを返すなんて格好悪いぜ)
と開き直って逃げを打つ例も見られる。
ちなみに、ソースを要求されてブルドックソースやカゴメソースのリンクを貼るという冗談が一時期流行った事もある。
ただし近年、これまでの慣習を知らない大量の新規参入者を中心に、ソース主義が揺らぎ始めている。
根拠の無い個人的推論や噂、信頼性の低いソース(古い統計資料や新聞記事、トンデモ文献や怪文書偽書)あるいは情報源を提示しない書き込みを鵜呑みにする利用者も増加している。
特に正確なソースが求められるはずのニュース系掲示板でもこの傾向が強くなったため、板名に「+」がついている掲示板では、記者として許可された者だけがスレッドを立てられる方式が導入された。
風説は2ちゃんねるからのものだけでなく、他のサイトがネタ元の場合も多く、例えば“自称・私立探偵”二階堂豹介が2001年に創始した「二階堂ドットコム」に書いてある事を真に受けて、その内容の一部をコピペして風説を流すケースがある。
このサイトはソース元を出さないので、ソースを出さないことが年季の入った2ch利用者に怪しまれている一方、利用歴が短い2ch利用初心者やとにかく事を煽りたい者の中には、このサイトを「ソース」として扱う者もおり、
2ちゃんねる内で荒唐無稽な憶測が飛び交う一因になっている。
信頼性の低い情報が流通した一例としては、ニュース系板でのイラク日本人人質事件に関するデマなどがあげられる。
また、一般論として通じる概念や、文脈から理解可能な点にも、逐一ソース提示を求め、議論を自分の優位に運ぼうとするソース主義を逆手に取ったやり方も目につく。
こうした常識外のソース主義が、本来のソース主義の正当性をも揺らがせる事になっている。
レッテル貼り
政治スレでの煽り合いは非常に多い。右翼的なレスに「ネット右翼必死」と叩いたり、左翼的なレスに対し「ホロン部工作乙」と罵倒するなどのレッテル貼りがよく見られる。更には話題に関係なく、相手がニートや低学歴と解ればそれをネタに叩き煽り罵倒することも多い。
定番として使われるのが、ニート、低学歴、童貞、ネット右翼、ホロン部、「○○工作員」、「○○オタ」、「○○信者」など。レッテル貼りに対しレッテル貼りで返す事も多い。