768 :
ニート無職包茎31歳:
目を覚ますように何度も何度も行ったが、無駄だった。
それくらい 強い力で洗脳されているようだった。
俺の力は ビジョンを見ることしかできなくて、洗脳をとくことはできない。
次の日も、また次の日も 延々と兄貴と親父は俺に 意味不明なことを訴えた。
俺は、悲しくなった。
この人たちは、仕事にも行かないで、わけのわからんことを 朝から夜まで俺に言いつづけて
俺を病院に連れて行って、入院するとかしないとかの話までしだして・・・。
自分がしている愚かな行動に気付かないでいるのだろう・・・。
この人たちは、自分たちがおかしいと気付いていない。
その姿は おかしいのを通り越して、もう 哀れでしかない。
実家のほうにある病院の先生は あんまり俺のことを理解してくれないので、
俺が 家族があいつらに洗脳されていることを言っても わかってくれなかった。
多分、この先生も 洗脳されているんだろう。
まわり中 敵だらけだ。
ここにいるのは危険だと察知した。
いくつかの取引条件を兄貴と親父と交わして、ようやく俺は解放された。
5日から今日まで 長くはないと思う人もいるかもしれないが
俺にとっては長く、そして精神的に きつい日々だった。
そんな俺を支えてくれたのは、さおりだった。
俺が実家に戻っている間に、さおりはこっちに帰ってきていた。
俺が「今、実家に用事があって戻ってるよ」とメールしたら、さおりから
「夜ご飯の買い物して、今 ゆきくんちの前で待っているけど、今日はじゃあ無理だね」と返事がきた。