【家族も仕事も】Kaoru's diary【ネットの肥やし】

失 礼

夕方のＴＶで金メダルを取った柔ちゃんが「夫が泣いたのを初めて見た。」と後のインタビューで答えていた。
すると、とある同僚が「それが何だってったんだよ。」とのこと。
私には、何でもない和気藹々なインタビューに対する気軽なコメントだと思えたのだけど、何でこの人、怒ってるんだろうなあ？と思ったのだけど別段尋ねはしなかった。
すると「かおるさんは結婚したとき苗字を変えた？」と訊いて来る。
？うん。変えたね。そう言えば。
「あたしは結婚しても仕事場で苗字は変えないわ。」
そう言えば、そういう人も沢山知ってるなあ。いいんじゃないですか？変えたくない人は変えないってことで。職種によってはその方が断然都合が良かったり、はたまた個人の信念の問題もあるかも知れないし。
すると彼女は、元水泳選手の女性が柔ちゃんのとある有名な発言に対して、
「私だったら結婚していたとしても苗字は変えないで出場します！絶対！」と力説していたことを話してくれた。
あ、その場面、私も見たよ。と、途中で言ったのだが興奮しているらしい。見たっちゅうとるのに最後までその理由を力説していた。「あたしはあの人に共感する！」と。
・・・・・・。そうですか。わかりました。
「わかりましたじゃなくて、かおるさんはどう思うんです？」
いや、どっちでもいいと思う。
「どっちでも良くないじゃないですか。だって自分は結婚したあと職場でも苗字変えたんでしょ？だったら変える派でしょ？」
うーん・・・・。何でも『派』作るなよ。
要するに、変えたい人は変えればいいし、変えたくないやつは変えなければいいじゃんか。それじゃいかんのかい。
少なくとも、他人がそうしたことに対して『自分は、自分は、』と怒ったり強く主張しなければならん人の気持ちが私にはわからない。あんまりひつこいと、面倒臭いからあっち行ってくれんかのう？とまで思う。
続いて柔らちゃんが｢一息ついたら普通の奥さんっぽいこともしたいです。アスリート同士だと互いにすれ違いが多いので・・・｣と、これも訊かれたことにコメントしていただけなのだが、
「聴きました？今の聴きました？『トップアスリート同士だから』ですって！だっからいやなんだよ！」と、これまた怒っている。・・・、いったい何故。

柔ちゃん、『アスリート』とは言ったけど、『トップアスリート』とは自分では言わなかったぞ。
同じ場面を一緒に見たり聴いたりしていても、彼女の耳には実際には無かった『トップ』という音が聞えたり、はたまた違う映像が見えたりするのかなあ。
（その彼女が持っているフィルターには単純な名前がついているなあと思った。）
オリンピックやってたらオリンピック見る。柔道やってたら柔道見る。
凄いものを見たら凄い！と感動する。
私は単純だから、まずはそれしか出来ないよ。まずはね。
「そういう話じゃなくて！」
いやいや、そういう話じゃなくて！ってのは、こっちが言いたいっす。
さっきから言っとるやん。変えたい人、変えない方が都合が良いとか、そういう信念があるのはそれでいいって。でもって、それとは別に私はたまたま同じ苗字になりたいなと思っただけだよ。他の人は知らんけど。
そう言えば、唐突に思い出したが、男子柔道でのとある試合に決着がついた直後、負けた方の相手は審判の指示に従い元の位置に戻って礼！をしているのにも関わらず、
勝った方の選手が万歳をしたり観客の方を向いていつまでも飛び跳ねてガッツポーズしているシーンがあったなあ。
相手は礼しているのに。
日本の武道であれはありえねえー。
古の頃より斬った相手、斬られた相手、勝った相手、負けた相手にも敬意を忘れないのは基本かと思ってた。
何だか、礼だの敬意だのと話が大きくなって行きそうだけど、それはさておき。
他人様の『生き方』とか『自由』に口を出し騒ぐ行為は、非常に礼を欠いていて、自分の領域をだらしなくはみ出しているようにも見える。
それは非常に恥ずかしいことなのだと言いたかったのだけど、この自称「キャリアガール」には、とうとううまく説明出来なかった古い古いおいらだった。