郵便局株式会社 33番窓口【社員専用】

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今回1兆ユーロへの資金拡充が見送られた背景につき、少し専門的になりますが、解説させて頂きます。


この安定化基金はルクセンブルクに設立された【LLC】であり、日本語で言えば有限会社のような組織となっており、この有限会社の信用をつけるのがユーロ加盟国となっているのです。


そしてユーロ加盟各国がそれぞれ決められた資金を負担することになっているのです。


そこで疑問が出てきます。

では資金援助を受ける側はどうなるのか?


今回で言えばギリシャ、アイルランド、ポルトガルですが、これら3ヶ国はユーロ加盟国であり、負担する義務を負うことになりますが事実上負担は出来ません。

ギリシャ 負担額 218億ユーロ

ポルトガル 195億ユーロ

アイルランド 負担額 123億ユーロ

この基金の総保証額は7800億ユーロとなっており、支援を受ける上記3ヶ国を除外すれば保証総額は7200億ユーロまで減少し、さらに1400億ユーロを負担するイタリアが仮に支援を受ける側に回れば残りの保証総額は5800億ユーロにまで減少します。

また実際にはこれだけの保証ができるだけの体制にはなっていないのです。
(保証の上積みを行っているからです。架空保証と言っても過言ではない内容になっています)

Ω
77〒□□□-□□□□:2011/12/10(土) 12:25:24.04 ID:+ly/T+7N
さらに問題はこの基金は年利3%で資金を借り入れ、6%で貸し付けるという仕組みになっており、仮にフランスがトリプルA格を失えば、この基金が3%で借り入れるという前提が崩れてしまうのです。


今ECBがイタリア国債等をものすごい勢いで買い入れており、なんとか国債利回りを6%以下にしようとしているのも、この貸し付ける金利が6%となっているからなのですが
、スペイン国債までもがこの6%にになってきており、このままいけばスペインまでも援助を受ける側に回る事態になればスペインの負担額は925億ユーロであり、残りは5000億ユーロを切ることになるからなのです。

これで1.5兆ユーロを超えるイタリア債務危機を乗り切ることは不可能なのです。

絵に描いた支援策で先送りするのも時間が残されていないない理由がここにりあるのです。

このユーロ安定化基金のいかさまの内容につきましてはワールドレポートにて解説させて頂きますが、ユーロ危機を先送りでしか対応出来ないヨーロッパにはもはや先はありません。

Ω