1 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:16:43.57 ID:j3AFRh930
マイケル・ウッドフォード氏は昨年、日本の光学機器メーカー、オリンパスの社長になった時、秘書に向かって、
毎回社長室を出るたびにあとずさりする必要はないと伝えた。
トップにいる人にへりくだった敬意を払うことが典型的な行動様式になっている日本企業の重役室では、
これは徹底的な平等主義のジェスチャーと見なされた。
だが、本人が後で気付いたように、ウッドフォード氏は実は、全くトップに立っていなかった。
社長に昇格し、1919年にオリンパスが設立されて以来その役割を担う初の外国人になったが、権力中枢のインナーサークルからは締め出されていたのだ。
インナーサークルから締め出されていた外国人社長
ウッドフォード氏を社長に任命した菊川剛氏が会長の座にとどまり、
6カ月後にウッドフォード氏に引き継がれるまで新設されたCEO(最高経営責任者)職に就いた。
日本人が「タテマエ」と呼ぶ表向きは、英国人のウッドフォード氏が采配を振っていた。
彼はファーストクラスに乗り、最高級ホテルに泊まっていた。
これらはウッドフォード氏が明らかに楽しんでいた特典で、解任された後、失ったことを残念がったものだった。
特に滑稽だったのが、ニューヨークに着いた後、――よりによって――イエローキャブを拾わざるを得なかったことだという。
だが、実際(ホンネ)は、ウッドフォード氏はただの飾りに過ぎず、インナーサークルの本当の一員ではなかった。
ウッドフォード氏の待望の著作『Exposure:Inside the Olympus Scandal』では、
彼がいかにして日本で最も悪名高い内部告発者――ウッドフォード氏は
もっと堂々とした響きのある「鐘を鳴らす人」の方がいいと思っている――になったかという本人の説明が語られている。
まるでジョン・グリシャムのようなテンポで、同僚の取締役たちと異なり、
隠蔽するのを拒んだ17億ドルの詐欺行為をどのようにして見つけたかを説明している。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36682
2 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:20:20.28 ID:j3AFRh930
ウッドフォード氏が社長に任命されたのは、2011年4月のエイプリールフールの日だった。
そして、わずか数カ月以内に騙された張本人だと感じたのはウッドフォード氏だった。
7月には、あまり知られていない日本の経済誌「ファクタ」がオリンパスの不正行為を告発した。
記事は、オリンパスが無名の会社3社を一見して法外な価格で買収したと説明していた。
そのうちの1社は美顔用クリーム、もう1社は電子レンジ用調理容器を製造しており、
内視鏡市場を支配していることでよく知られるハイテク企業にとってはまるで縁のなさそうな買収だった。
取締役会に調査を行うよう迫った時、ウッドフォード氏は素っ気ない態度を取られた。
そして外部の監査法人を雇って自分で調査を始めた時に解任されることになった。
表向きの解任理由は、
外国人であるウッドフォード氏が日本の企業文化になじめなかったというものだった。
ある意味で、それは正しかった。
ウッドフォード氏が摘発しようとしていた不祥事は、
幹部たちが投機的な投資に多額の賭けを行っていた1980年代後半までさかのぼる。
3 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:22:44.50 ID:j3AFRh930
それは、日本がフランス、西ドイツ、米国、英国に
円高容認を迫られた1985年のプラザ合意などにより引き起こされた日本のバブルの絶頂期だった。
円高はオリンパスをはじめとした多くの輸出企業の利益を台無しにした。
円高の影響を相殺するために導入された低金利に促され、
多くの企業は派手な買い物に乗り出し、先を争って不動産や株式その他の金融商品を購入した。
1990年に市場が崩壊すると、一部の企業は巨額の含み損を抱え込む羽目になった。
多くの企業の戦略は、市場が回復するのを辛抱強く待つことだった。これらの企業は今もまだ待ち続けている。
「不思議の国のアリス」の論理
オリンパスの場合、1990年代後半に導入された会計基準の変更で金融資産を時価評価することを余儀なくされ、
損失が露見する恐れが出るまで、含み損がそのままになっていた。
幹部らが、含み損を抱えた投資をまやかしのファンドに簿価で売却することで損失を「消滅」させる複雑な仕組みを思い付いたのはこの時だった。
後に、これらのファンドを運営する怪しげな金融業者に借りを返すために、
ウッドフォード氏が「ミッキーマウス・カンパニー」と呼ぶ会社3社を法外な価格で買収し、
呆れるほど気前のいい顧問料を支払うことで、これらのファンドに現金が注ぎ込まれた。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36682?page=2
4 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:23:50.10 ID:j3AFRh930
このような複雑なごまかしが個人的な利益のために企てられたという証拠はない。
むしろ、今なお多くの日本企業の役員室の指針となっている、
ウッドフォード氏が「不思議の国のアリスの論理」と呼ぶものの中で、
会社を守り、過去、現在を問わず会社の経営陣の名誉を守ることが目的だった。
ファクタ誌が例の記事を掲載していなければ、そしてウッドフォード氏が行動していなければ、
オリンパスの損失が今も秘密になっていたことも考えられる。
ウッドフォード氏が真相を明らかにした数週間後には、オリンパスの株価は80%以上下落していた。
5 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:25:28.07 ID:j3AFRh930
ウッドフォード氏が引き出した3つの教訓
ウッドフォード氏は、今回の出来事から3つの関連する教訓を引き出している。
いずれも同氏が日本の強み――「素晴らしく教育された人々、
卓越したエンジニアリング文化、絶対的な品質への献身」――を
弱体化させていると見なしているものの中で経営者が担う役割に関係したものだ。
1つ目は、ウッドフォード氏が見当違いの忠誠心という「部族主義」と呼ぶものだ。
新聞が綿密な調査をすることは滅多になく、株主が疑問を投げ掛けることもほとんどなく、
「上司」が異議を差し挟まれることもごくまれだ。
ファクタの記事が取り上げたとてつもない疑惑や、
ウッドフォード氏が本紙(英フィナンシャル・タイムズ)で展開した詐欺行為の暴露にもかかわらず、
日本の報道機関はなかなかこの話題を取り上げなかった。
不正行為の規模が明らかになった時でさえ、オリンパスの債券や株式を保有する銀行や保険会社は批判を控えた。
ウッドフォード氏は、このような自己強化型のネットワークを「会員を守ることが圧倒的な優先事項である、
大きくて歪んだゴルフクラブ」に例えている。
日本株式会社の多くはウッドフォード氏の行動を裏切りと見なしていたかもしれないし、
経営者たちが恐らく得ただろう教訓は、ガイジンを雇うことは面倒を招く行為だというものだ。
しかし、オリンパスの多くの従業員はウッドフォード氏を支持していたように見えるし(同氏の行動が自分たちの仕事を脅かすとしても)、
平均的な日本人は恐らく彼を立派だと思っていただろう。報道機関も、当初の冷やかな報道の後は姿勢を変えた。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36682?page=3
6 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:25:38.99 ID:JN1zjkcN0
そうなんだ
7 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:26:15.73 ID:j3AFRh930
2つ目の教訓は、コーポレートガバナンス(企業統治)に関係している。
日本の取締役会は、自分たちの決定に異議を唱えるだけの強い影響力を持つ外部のメンバーを任命したがらないことで有名だ。
忠実な株式持ち合い制度――昔よりは弱くなっているが――は、
手腕のない経営者を厳格に審査されたり、解雇されたりすることから守っている。
3つ目の制度的な欠陥は、その結果として「敵対的買収やそれがもたらす『創造的破壊』」が欠如していることだ。
その結果、可もなく不可もない経営者が何年も何もしない戦略を追求することができ、
自分たちの会社――そして経済全体――を徐々にダメにする、とウッドフォード氏は言う。
8 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:28:00.11 ID:j3AFRh930
ガバナンスの不備は日本に限った話ではないが・・・
ウッドフォード氏の本は、少なくとも過剰な報酬やよこしまなインセンティブ
といった他国のコーポレートガバナンスに見られる多くの欠点を考慮していれば、
もっとよかったかもしれない。西側の多くの銀行が明らかにせざるを得なかったように、
損失を隠蔽するための狂気じみた仕組みに手を染めるのは日本に限ったことではない。
だが、オリンパスの場合、損失は、その行き過ぎた行動を自社のリスク管理システムで見つけられなかった悪徳トレーダーによって生み出されたものではなかった。
賭博行為と隠蔽の両方に責任を負っている人たちが重役室内部の聖域で見つかったのだ。
「ビジネスの世界では日本と他国で状況が大きく異なる」ことを発見したのは、
ウッドフォード氏が初めてではない。
日本株式会社とそれを統治するルールを(ポーカーの)「フラッシュ崩れ」と呼んだのも同氏が初めてではない。
だがウッドフォード氏は、日本企業の奥深くまで入り込み、
自分が見たことを振り返ってひるまずに報告した数少ない外国人ビジネスマンの1人だ。
残念ながら彼が見つけたものは、いいものではなかった。
3つ目の制度的な欠陥は、その結果として「敵対的買収やそれがもたらす『創造的破壊』」が欠如していることだ。
その結果、可もなく不可もない経営者が何年も何もしない戦略を追求することができ、
自分たちの会社――そして経済全体――を徐々にダメにする、とウッドフォード氏は言う。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36682?page=4
9 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/06(日) 03:29:08.43 ID:j3AFRh930
英語版の回顧録に綴った思い
10 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/07(日) 00:13:29.56 ID:/uJZdch50
11 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/07(日) 01:22:53.33 ID:HAHDmvIa0
オリンパス
12 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/07(日) 04:51:38.83 ID:qJvFjGzz0
ちょっと前までオリンパスのカメラを使ってたし
13 :
名前書いたら負けかなと思っている。:2012/12/07(日) 05:18:33.09 ID:mDah09Jf0
外人恐怖症だし
14 :
名前書いたら負けかなと思っている。: