AIJ問題で監視委が香港当局と連携=関係筋

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[東京 9日 ロイター] AIJ投資顧問が受託した年金資産を毀損(きそん)した問題をめぐり、証券取引等監視委員会は、香港の調査当局との連携を進め検査の詰めを急ぐ。
問題の全容解明のカギを握るのは、海外での資金の流れとみているためだ。

 関係筋によると、監視委はAIJへの検査と並行して香港当局との情報交換を通じ、AIJの資産動向の把握を進めている。
AIJが運用資産を毀損(きそん)した原因を探るためで、AIJ側から得られる情報が十分でないと判断すれば、現地当局と連携した調査を本格化する。

 香港の金融機関は「ケイマン籍の私募ファンドの資産管理を任されるケースが珍しくない」(運用会社関係者)とされる。
監視委は現時点では、AIJの問題で香港の金融機関が不正を働いていたとは見ていないが、AIJ関連の資金の出入り実態が把握できれば「資産の毀損原因が運用の失敗なのか資金の流出なのかや、
虚偽の運用実績をどの時点で誰が作り上げたのかなど、全容解明の糸口になる」(関係筋)と見ているもようで、情報収集を急ぐ。

 監視委および香港証券先物委員会はコメントを控えている。

 複数の関係筋によると、年金基金などが拠出した資金は、AIJの指示で信託銀行を通じ、AIJとつながりが深いとされる「アイティーエム証券(ITM)」に流れた。
ITMは、英領ケイマン諸島に設定された「AIMファンド」を、HSBCグループの金融機関を通じて購入。
資産管理はこの金融機関が行っていた。
このファンドの運営には、AIJとつながりが深いとされる「エイム(AIM)・インベストメント・アドバイザーズ」が当たっていたという。

 これについて、HSBCの広報担当者はノーコメント、としている。

 日本証券投資顧問業協会によると、2011年9月末時点でAIJの契約資産の残高は2177億円だった。
しかし、関係者によると、実際の資産は240億円程度しかなく、うち現預金は40億円程度と、大半が毀損していた。それでも高い運用実績をうたって厚生年金基金などから資金を募っていた。
http://www.asahi.com/business/news/reuters/RTR201203090102.html