電車男最終話について

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1名前書いたら負けかなと思っている。
結論から言うと、私は非常にがっかりした。

第一話から今まで、あのドラマは素晴らしいものであった。
勿論、はっきり言ってストーリーはつまらない。陰気中学生の漫画以下のストーリーだ。

しかし、演出が非常に面白かった。まず出演陣においては、劇団ひとりがある種喜劇的な演技をしていたし、白石美帆は下手くそながら飛んだ演技をしていた(下手だからこそ際立ったのかもしれない)。
「キター」などの演出・映像効果はあまりに過剰で、鑑賞意欲を減退させる要因となったが、それを考慮してもなかなか素晴らしいものであった。

しかし、最終話。これは最悪だった。非常に劣悪なドラマだった。
まず、ドラマは「いかにしてエルメスと上手く付き合うか」を軸としているのに、ゴールとなるキスシーン後があまりに長すぎた。
これは、どんなくだらないB級ドラマでも、スタッフロールに回すなり何なりして、作品の持つ「キレ」を残しておくものだが、このドラマはその工夫から逃げた。
単純に視聴率を穫ろうと考えたためならば、まだ許せる。

しかし、明らかに違う。

この「電車男」は関東では視聴率20%越えの人気ドラマ。
それに乗じて最終話は一時間半の拡大版となったわけだ。

だが、本筋のストーリーだけでは、+30分が持たなかったのだろう。だから、無理矢理、余計なものをつけて引き伸ばした。

どんなB級ドラマでも、最後の最後は、余韻に浸らせたり、回想する必要を与えるため、キレを良くするもの。

ある意味オムニバス形式で進んだ、パンキッシュと呼べそうなドラマだったので尚更である。しかし、「電車男」はこれをサボった。

演出が良いドラマだっただけに残念である。