「な、なんの冗談かな、古泉君?」
「冗談ではありませんよ。いえ、失礼しました。実はわかっていたんですよ。鶴屋さんは処女ですね。それも、約束された方(
>>173)のために貞操を守っている。違いますか?」
「………」
鶴屋さんは笑顔のまま無言でした。
僕はかまわず続けます。
「その貞操、僕がいただきます。では朝比奈さん、お願いします」
「はい………。鶴屋さん、ごめんね」
朝比奈さんは、布きれを鶴屋さんの口元にあてました。
「んっ! み、みくる………?」
鶴屋さんの身体から力が抜けていきます。僕はその身体を支えてあげました。
「最近は良い薬がありましてね。今あなたが嗅いだのは、正常な意識を保ちながら、全身の筋を弛緩させるタイプの媚薬です。
もちろん感度は抜群。あと、喋ることも可能です。今の気分はどうですか?」
「………」
鶴屋さんは笑顔のまま絶句しています。
どうやら、あまりにも予想外のことが起こったため、意識がオーバーヒートしてしまったようです。