【大沢たかを】深夜特急【NO HURRY NO WORRY】

このエントリーをはてなブックマークに追加
638ガール ◆bswrhNLi8.
大都会バンコクを離れ、車窓の景色に目をやりながらバンは軽快に進んでいく。
高速に乗り、冷房も効いているので爽快そのものだ。この40度はあろうかという
不快指数85%の環境のなかで、冷房にあたれる機会は限られている。
炎天下のなかダウンしそうになるとよくコンビニに緊急避難し涼をとっていたものだ。

途中、ドライブインで一度休憩をとり、三時間ほどでサメット島行きの船がでる港に着いた。
船にのり、ぼんやりと風に身をまかせていると、バンで一緒だったバンダナの女の子が
ライターを貸してくれないかと声を掛けてきた。すると彼女はたばこに火をつけ僕の横に
腰をおろした。つたない英語でやりとりすると、彼女もひとりでバンコクからやってきたらしく
カナダの大学の春休みを利用して旅をしている19歳のたくましい女の子だった。