【大沢たかを】深夜特急【NO HURRY NO WORRY】

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545ガール ◆bswrhNLi8.
カオサンに出ると夜だというのに、ずいぶんと賑やかでまるで縁日のようである。
ワイルドがさりげなく、コンビニで物価の目安を調べようと言う。不思議におもったのだが
日常品の値段を見て、おおよそのこの国の物価の目安がつくというのだ。なるほどなと思った。
その後、通りにある幾多の店から一件のレストランとバーを兼ねたような店にはいって
ビールを注文した。タイのシンハービールで日本のビールに比べ濃度が高かった。
席に座り、あたりを見回してみると、どこの席でも世界各国から来た旅行者がそれぞれに
楽しんでいる。白人が席の、大半を占めている。それを見て僕は静かに興奮していた。
旅に来てすぐに目にしているのが、まるで異世界なのだ。ほんの十時間前にいた世界から
すっかり裏側に来たような世界に自分が身を置いている。そのことに理屈ではなく
不思議とわくわくしている。そんな光景が目の前に広がっていた。