>>276の続き
人間に絶望するよりも信頼することだ。絶望は何も生み出さないが、
信頼は君自身の生きる勇気になるだろう。
自由の戦士の苦悩と喜びを知った事こそ、
君にとって、何よりもかえがたい貴重な経験になるだろう。
小沢、君はそれら全てを、君の想像力の翼として、新しい出会いを求めてほしい。
いつか、君にふさわしい出会いが得られるまで、
賢い目と優しい心を持って、多くの人間と出会ってほしい。
小沢、君は今、裕美の心とユミの心を重ね合わせて、新しく生まれ変わった。
先生は、生まれ変わった君の人間としての力を信じてる。
人間としての力とは、この世の悲しみを全て引き受けて、
なおかつ、健やかな笑顔とともに、生き続けていく事だ。
小沢、さようなら。
小沢、先生は、小沢に会えた事を感謝している。さようなら…。
堤先生…。さようなら…。さようなら…。
1986年 4月16日
小沢裕美 17才
君の人生はまだ 始まったばかりだ