275 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
「タカ、どうにかならねえのかッ」
「ムリだ」
「こいつは友達を助けただけなんだぞッ! 夢中で助けただけなんだぞッ! そんなんでも五年も六年もぶち込まれんのかッ! そんなの死ぬより辛いんじゃねえのか」
「ムリなんだ──」
勇次は、リョウの背を抱いた。
敏樹が、リョウに手錠を打った。その目もまっ赤に染まっていた。
冷たいと思っていたこの人が、どんなに辛さに耐えていたか───自分のこれからのために、どんなに我慢してくれているかを知った。
リョウは、敏樹へ、ふっと笑って見せた。
敏樹も笑って、リョウの肩を叩いた。
泣ける…