【情報公開中】踊る大捜査線No.26【特別捜査本部】

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398名無しさん@お腹いっぱい。
正に触らぬ司馬に祟り無しである。
ちなみに当のひかるは田所に抱きついているため司馬に全く気付いていない。

「ぶちょう〜月山さんが私にすきっていってくれました〜v」
「そうかー良かったなぁ、天野〜」
「ぶちょうはわたしのこと好きですか〜?」
「勿論大好きだぞ〜天野は俺達の癒しだからなぁ〜」
「ほんとですかぁ?」
「お〜ほんとだぞ?天野は良い子だしな〜」
「えへへ〜ありがとうございますぅ〜!!」
「なに、してる」
「きゃっ!!」
「司馬〜乱暴に引き剥がさなくてもいいじゃないか〜」
「煩い」

まるでその様はお父さんに甘える子供のようで、周りのお客さん達にはほのぼのしたかもしれない。
が、それをそう思えない人物が1人居る。勿論その1人は今も鋭い目つきを更にきつくさせて
田所の首に抱きついていたひかるをばりっとはがした。
それはもう田所には容赦ない睨みを利かせ、ひかるの体を慎重にそっと離していたが。
その行動に田所含め月山達はにやにや笑い、ひかるはきょとんと上を見上げた。
そして、ふつふつと怒りを込めて今にもどなろうとした司馬にひかるはにぱあっと微笑むと。

「こーたろーさんーvv」
「なっ!!おい!」
「こーたろーさんがいるー!なんでですかぁ〜?おしご、とは?」
「そんな事よりも」
「はいー?」
399名無しさん@お腹いっぱい。:03/09/23 00:42 ID:c0A6B2eF
酔っているため普段は決して呼んではくれない下の名前で、彼女はとても嬉しそうに微笑みながら彼に擦り寄る。
その仕草はまるで主人を見つけた子犬のようで、寂しさで死にそうだった兎のようで。
司馬の中にある(微かな)保護欲と(元から大きな)加虐心が大きくなる。
理性の糸が段々細くなっていくのを自覚しながらも、司馬はそれでもひかるをしっかりと抱きしめる。
勿論、後ろでは杉や黒川達がにやにやと見守っているのだけど(見守っているとは言えないが)

「帰るぞ」
「えー!?やだ!やですよー!私もうすこしここにいたい、ですー。こーたろーさんも一緒にいましょうよー?」
「お前どれだけ酔っているのか自分でも分からない様だな。これ以上バカ騒ぎして迷惑かけたらどうするんだ」
「わたし、めいわくなんですか?」
「そうじゃなくて」
「めいわく、なんですよね・・・・・・・っつく・・・・」
「おい、ひかる!?」

彼女を早くこの場から連れ去りたいと言う思いに捕らわれ過ぎて、思わずきつく言った言葉にひかるは敏感に感じ取り
みるみるうちにその大きな瞳に涙を潤ませてしまった。
そしてその泣き声すらも押し殺そうと唇を噛み締めて俯いて泣き出してしまったのだ。
これには司馬は思い切り慌てた(他人から見れば全然分からないが)何せ恋人が自分の言葉に傷ついて泣き出せば誰もが慌てるだろう。
勿論後ろからは杉や田所などと全員からの冷たすぎる視線が突き刺さっている。