447 :
名無しさん@お腹いっぱい。:
今回30年ぶりにこのドラマを見た。再放送を偶然知って、見られたのは最後
の4話だけだけれど・・当時これ一年間もやってたんだね。
当時、毎週欠かさず、母と一緒に見ていた事を思い出した。
でも最終回はひとりぼっちで泣きながら見ていたっけ。
そういえば母が家を出ていったのはK-100の旅の途中だったんだ・・・
ある日、雪の降る寒い夜、何故か祖母が俺を玄関に正座させ、
「母ちゃんはこれから出張に行って二週間ぐらい帰らないから挨拶せえ」
と言った。訳がわからないまま言われる通りに「バイバイ」と言うと、母は
「・・じゃあね」と言って玄関のドアを開けた。ドアの隙間から雪が吹き込
んで来て、すごく寒かった。外に出た母はゆっくりとドアを閉めたが、最後
の最後までじっと俺を見つめていた。そのときの母の表情は一生忘れられな
い・・・。
母とはそれきりだった。
二週間経っても母は帰って来ず、父や祖父は母に関する俺の質問を徹底的に
無視していた。祖母は「おかしいねえ。そろそろ帰ってくる頃なんだけど」
とはぐらかしていたが、俺は子供心に、「ばあちゃんは俺を気づかって嘘を
ついているんだ」と気付いていた。しかしその一方で、事態が飲み込めず、
もしかしたらふらりと帰って来てくれるかも、等と思ったりもしていた。
448 :
447続き:04/04/22 11:57 ID:3MwETmhP
そんな精神的混乱に終止符を打ったのは「走れ!ケー100」の最終回だった。
突然夕日の彼方へ去って行ってしまうK-100にショックを受けつつ、子供な
りに悟ったんだと思う。
世の中には、どうにもならない事があるんだ。いつまでも一緒に居られると
思っていた人が、ある日突然居なくなってしまう事もあるんだ。ずっと一緒
にモンタさんとK-100を応援していた母はもういない。多分もう二度と会え
ないだろう。モンタさんも二度とK-100に会えないんだ。でも仕方がないん
だ。我慢しなくちゃいけないんだ。きっとそういうことなんだ・・。
「僕を置いて何処へ行ってしまうんじゃぁ、ケー100ぅ〜!」
一人でTVを見ながら号泣していた。その日は夜中までずっと泣いていた。
中学生になる頃まで、母の事を考えるたびに、雪の夜の記憶とK-100の最終
回をセットで思い出しては泣いていたっけ・・。
もうあれから30年も経つのか・・。
その後、母の事は思い出してもK-100の事はすっかり忘れてしまっていた。
このあいだ最終回を見て、年甲斐も無く号泣してしまった。いろんな記憶が
一度に甦ってきたよ。見られて良かった。