レズビアンの語源
古代ギリシアの同性愛というと、男同士の同性愛を言う事が多いみたいですね。
ですけど、女性同士の同性愛が無かったわけではありません。
女性の同性愛を現すレズビアンの語源はレスボス島です。
なぜ、レスボス島がレズビアンの語源となったかというと、紀元前7世紀にサッポーと言う同性愛者と言われている女流詩人がいたからです。
といいましてもレズビアンという語は最初から女性の同性愛を現していたわけではありません。
古代には「レスボス女のような事をする」=「フェラチオする(男性器を舐める事です)」と言う意味でした。
正確にはレスボスという名詞が動詞化した「レスビアゾー(λεσβιαζω)」と言う語になるのですが、
後にこの「レスビアゾー」が「レズビアン」に変化したのです。これは、女役にまわる男性を指して使われる事もあり、
「カタピュゴーン(καταπυγων)」=「変態」とか、
「エウリュプロークトス(ευρυπρωκτοs)」=「広い肛門」とか、
相手侮蔑するのと同じ類の言葉の一つでした。
女は男より劣っており、女と同じような事をする男は劣った男だ、というような古代ギリシア人の、
特にアテナイ人の価値観に根ざした侮蔑の言葉だと言えるでしょう。
そして、この「レスビアゾー」がサッポーのイメージと結びついて女性の同性愛を表す言葉となったようです。