南京事件を認めてしまった安倍首相は・・・
【歴史問題は政治と切り離して歴史家にゆだねるといった安倍首相】
2006年10月に安倍首相が訪中した際に胡錦濤国家主席に提案し、
翌月、麻生外相と李肇星外交部長との会談で決定されたものがあります。
それは日中両国政府の共同歴史研究(2006年―2009年)です。
この報告書は2010年1月に公表されました。その報告書収録の日中双方の研究委員の報告に、
それぞれ2ページにわたって、南京虐殺が歴史的事実として詳述されています。
既に学問的決着は90年代前半にはついていましたが、南京大虐殺論争に
日中政府間でも、一応決着がついたのです。
この共同研究は安倍、麻生両氏本人の肝煎りであり、そして彼らは
「歴史問題は歴史家に委ねる」といっています。しかし彼らはこの成果に反する言動を続け、
メディアもこの事を追求していません。 両国民も本当に日中間の共通歴史認識について
真剣に考える気があるのか、今一度再考すべきでしょう。
かように、安倍首相は歴史問題は歴史家に委ねると言い、自ら組織したチームが
「南京大虐殺は事実」としました。この報告書における南京虐殺の犠牲者数は、
日本側によれば2〜20万、中国側によれば30万と隔たりがあります。
しかし日本側も「少なくとも2万人以上の虐殺はあった」と認めたのです。
旧来の歴史家も、右翼の急先鋒たる安倍氏が自ら選んだ歴史家も、事件の存在を認めてしまいました。
繰り返しますが、これは国際協力の共同研究で、”安倍首相から提案し出来上がった”ものです。
彼がよく「歴史のことは歴史家に委ねる」と言っているのは、これを指しています。
http://togetter.com/li/633023 外務省: 日中歴史共同研究(概要)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/rekishi_kk.html 日中歴史共同研究の日本語論文です(2010年1月31日発表)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/pdfs/rekishi_kk_j-2.pdf