読みづらかったので、ちょっと変えた。
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Q
完全に蘇生とはいかないまでも、意識が無いと言い切れるのでしょうか?
外界に対して意思の疎通をする事はできなくとも、まだ完全に意識が途切れてはいないとしたら?
また、炎の熱刺激で一時的に脳に信号が流れ、意識が戻る事が無いと言い切れるのでしょうか?
A
生命維持において、最も重要な臓器は血液ポンプの役目を果たす心臓と
知覚、記憶等の感覚のほか、各臓器・細胞等に命令を出す脳神経細胞である。
【現状・考察】
■臓器移植において、心臓は最初に取り出さなくてはいけないほどデリケートな臓器であり
摘出から保存液に浸して移植して血流が再開されるまでの時間は4時間が限度とされている。
(それ以上経過すると生着は難しい)
▲普通に心停止して亡くなった場合、血流が途絶えるため冠動脈、心室・心房内の血液は凝固が進み
電解質バランスも狂い、4時間以内でも復活は難しい状態であると考える。
■脳は臓器の中で、最も酸素とグルコースを消費し、絶えず循環血液からそれらを供給されている臓器である。
酸素やグルコースの貯蔵は皆無に近く、一過性でも虚血状態になると 脳細胞のダメージはかなり大きい。
■脳梗塞の場合においては、血流が途絶えて3時間以内に血流を再開しないと
その部分の脳組織はエネルギーの供給源がたたれ
機能障害→神経細胞・グリア細胞の壊死→組織の原形をとどめないほど崩壊するというのは
多数の報告により神経内科学的には常識となっている。
▲これらの現状から、他の死亡原因でも心停止による全血流が途絶えた脳全体も
3時間後には壊死→崩壊へと進むと考えられる。
■人体は冷凍庫で細胞、組織を急速冷凍すると、細胞、組織の表層部が先に冷却され
表層部と内部とで温度勾配が生じるため、細胞、組織の表層部が先に凍結するとともに
内部の水分が表層部の氷の核に吸い上げられることになる。また、細胞、組織の内部においても
大水層が形成する傾向があり、冷凍時間を縮小しても水分の分離や解凍とそれに伴う組織が破壊される。
それらを完全な状態で凍らせるためには、特殊な冷凍庫や包埋剤を用いるなど、組織を破壊しないように凍らせる。
しかし、一般の遺体には腐敗防止目的でドライアイスを用いても、組織の破壊を防ぐ処理方法はされていない。
ドライアイスによる冷却で腐敗防止しても、冷却する時間や温度管理等は組織の破壊防止を考えてされているものではない。
▲死亡後から火葬までの間に冷却された遺体は外見上腐敗しなくても、遺体の細胞組織は破壊されていると考えられる。
■蘇生報告例
・正確な記録下で心停止20分経たものの脳蘇生した症例は1例のみ。
20℃の超低体温下にて20分の心停止状態で回復した例が一例。
・2002年に報道された心停止後に生き返った女性は、心停止後20分で自発呼吸が始まり、その後治療を受け回復した。
(低体温と季節的に気温の低い1月であった事が蘇生を可能としたと推察されている)
▲これらの例から考えると心停止状態から蘇生は、いずれも好条件下で心停止後最大で20分が限度ではないかと考える。
【結論】
人体は心停止という血流が完全に止まった状態では数時間で再生不能となる。
ドライアイス(二酸化炭素)を用いたところで、外見上は形を保っていても
常温に戻したところで、復活・再生は不可能なほど細胞・組織は破壊されている。
火葬が可能となる死後24時間以降に、意識が残っていたり
多少の刺激を受けたとして、一時的に信号が流れ意識が戻ることは不可能と考える。